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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
整備科の学祭準備
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「はい、ケーキご馳走様でした」

 私は一礼すると新聞部を後にします。新聞部の場所は部室棟の入り口のすぐ近く。外に出るのもすぐです。
 時間はもうすぐ6時。部活が終わる時間ですね。早めに部室棟に引き上げてくる人と何人かすれ違いながら私も寮へと戻ろうとして、ふと近くにある建物、道場が目に入りました。確かまだ箒さんがいるはずですよね。ちょっと見てみましょうか。
 最近箒さんはよく部活に顔を出すようになりました。夏休み前はずっと一夏さんのISの練習に付き合っていたのですが、今は2日か3日に一回のペースで部活に行くようになっています。部活単位で一夏さんを取り合うんですからそれらの準備も必要なのでしょう。
 おっと、もう時間が……箒さんの様子を見たいですけどそれはまた今度ですね。今はリース先輩に会いにいかないと。
 待ち合わせに指定された第1整備室の自動ドアを潜ると、前期と同じくらいの喧騒と指示が飛び交っています。えっと、リース先輩が言っていたのは第3ブースだから……通路を通りながら壁にかかっている番号を見て進みます。あった、3番。

「リース先輩。お待たせしました」

 ブースの外から声をかけて反応を待ちます。ですが何も反応がありません。時間的にはぴったりのはずですし、いないって言うことはないと思うんですけど……とりあえず入ってみましょうか。
 ブースの中に入るとやっぱり誰もいません。あれ、時間間違えたかな? とりあえずここで待っててみようかなと考えた途端……

「確保ぉ!」

「っ!」

 叫び声と共に私の背中に誰かが飛びかかってきました! 反射的にその飛びついてきた右手を私は両手で掴んで右足で相手の足を払い一本背負いを掛けます。その人は上手く受け身を取って背中を強打しないように落ちました。それでも動きを止めることは出来たのでその間に私は右手を捻りあげ……

「何してるんですかリース先輩……」

「おま……! もうちょい手加減と言うものをだなあ!」

 私が捕まえていた右手はリース先輩のもので、つまり襲い掛かってきたと思ったのはリース先輩がただじゃれついて来ただけと……そういうことですか。私は呆れながらリース先輩の右手を離します。

「痛ったいなー……ていうか弥生! フィアナ! お前ら先輩を援護しろよ!」

「嫌っすよ。後輩に襲い掛かるなんて格好の悪いこと」

「しかも複数人でなんて……」

 リース先輩が私の後ろに声をかけると、ブースの壁の向こうから2人の2年生が姿を現しました。どうやら整備科のようですね。前に言っていたマヤさんとフィリさんなんでしょうか?

「会うのは初めてっすね。初めまして、整備科二年の松本(まつもと)弥生(やよい)っす。以後よろしく」

「同じくフィアナ・リアス
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