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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
整備科の学祭準備
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「さあさあどうぞさあどうぞ、座って座って。今お茶を持ってくるからねー」

 目の前にいるのは眼鏡を掛けた2年生にして新聞部副部長の黛薫子先輩。今私は新聞部の部室に呼ばれていて、前の騒動で迷惑をかけたお詫びがしたいということで御もてなしを受けています。6時にリース先輩に呼ばれていますけどその時間まではまだありますし、余裕で間に合いますね。

「紅茶? コーヒー? それとも緑茶―?」

「紅茶でお願いします」

「はいはーい」

 黛先輩が紅茶を入れてくれている内に部室内を見渡します。普通の教室の半分くらいのスペースに机が会議室のように中央に4角形になるように並べられていて、上にはそれぞれ部員のパソコン、その周りにはメモや書きかけの記事が散乱しています。奥の中央の机は部長の机なのでしょう。編集長と書かれたプレートとデスクトップ型のパソコンが配置されています。ちなみに私の目の前の机も例に漏れずメモと記事でごちゃごちゃです。
 お茶がおけるスペースを確保するためにメモ用紙を何枚かまとめようとしていると……

「あ、机の上触らないでね。どこに何があるか分からなくなっちゃうから」

 首だけこちらを覗かせていた黛先輩に注意されました。なるほど、これはこれで個人では一応場所が分かるようになっているという……私には理解できませんが……

「ほいお待たせー」

 黛先輩が紅茶の入ったカップをお盆に乗せたまま私の目の前のメモ用紙の上に置きました。これでいいんですか? まあ新聞部の中のことですし私は口を出しませんけど何かいろいろ駄目な気がします。そのまま黛先輩は私の隣の椅子に座りました。

「改めてごめんなさい。私たちのせいでとんだ迷惑をかけちゃったわね」

「いえ、もういいんです。謝罪文もすぐ出してくれましたし皆さんも誤解だってわかってくれたようですから」

「そう言って貰えると助かるわ。まあこれはお詫びだから遠慮しないでどうぞ」

 そう言うとどこからかケーキの乗ったお皿を取り出してそれもまたメモの山の上に置く黛先輩。もう突っ込むのはよそう、きりがないから。
 そういえば新聞部って黛先輩以外見たことありませんね。そう思いながらキョロキョロと目を動かしているとそれを察したのか黛先輩が答えてくれました。

「新聞部は私も含めて5人で活動しているんだ。部長の3年生が一人、2年生が4人、今年は1年生が入らなかったからちょっとピンチかな。号外以外は基本的に週一回学内掲示板に校内新聞を張り出している。見たことあるでしょ?」

「ええ、愛読とまではいきませんけど」

「ありゃ、正直に言うねえ。こりゃ内容を変える必要があるかな。ま、いいや。んで、内容が気に入ったなら直接部室に来てもらえればその週のやつをコピーして渡してるの。
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