外伝
外伝1:フェイト編
第3話:新任執務官フェイト
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
を落とし、目線を床に落とす。
再び目線を上げた時、その目線が通路の脇にある訓練スペースを捉えた。
「あ、ここって・・・訓練スペース?」
「そうだよ」
ゲオルグの答えを聞いているのかは定かではないが、フェイトの目は
訓練スペースの中に向いていた。
「ゲオルグって魔導師だよね。 ランクは?」
「陸戦Bだよ」
「そっか・・・」
フェイトは小さく声を上げると、ゲオルグの方に向き直る。
「ねえ。 今から私と模擬戦しない?」
「え? 今から?」
さすがに時間がないと思ったゲオルグが時計を確認すると、
今日に限って早く起きたせいか、勤務開始時刻には十分余裕があった。
「別にいいけど、フェイトさんのランクは?」
「空戦AAAだよ」
「それじゃあ勝負にならないよ。僕には良い経験だけど、フェイトさんにとっては
トレーニングにもならないんじゃない?」
ゲオルグはあまりのランク差にしり込みしてそう言うのだが、フェイトは
首を横に振った。
「そんなことないよ。 それにここ何日か身体を動かしてないから、思い切り
身体を動かしたいなって思って。 ダメかな?」
首をちょこんと傾げて訊くフェイト。
ゲオルグは少し顔を赤らめると、小さく頷いた。
「フェイトさんがそれでいいなら、お相手するよ」
かくして出会って2日目の朝、今後何度となく行われることになる
ゲオルグとフェイトの模擬戦の第1回目がここに行われることになったのである。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ