外伝
外伝1:フェイト編
第3話:新任執務官フェイト
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ィンドウが閉じた。
直後、待機室の中にいる分隊員たちがフェイトの容姿について騒ぎたてた。
ゲオルグはその喧噪の輪には加わらず、書類仕事で凝った身体をほぐすように
伸びをしながら黙考する。
(ハラオウン執務官・・・ね。 歳は僕と同じか少し下くらいかな。
執務官試験といえば難関だし、あの歳で合格したっていうんだから
能力としては大したもんなんだろうね。
それに空戦魔導師としても優秀って言ってたよね。
まったく、才能がある人ってのはなんでもできるんだなぁ・・・)
ゲオルグが自分のことを棚に上げてそんなことを考えていると、
先ほどまで待機室の中央付近で騒いでいた分隊員たちがゲオルグの周りに
集まってきた。
「分隊長、分隊長。 フェイトちゃんって多分分隊長と同じくらいの年齢ですよね。
どう思います?どう思います?」
その中の1人が興奮した様子でゲオルグに話しかける。
ゲオルグはその様子に少しヒキながらも冷静に答える。
「そうですね。 あの歳で執務官試験に合格するぐらいの才女ですし、
空戦魔導師というくらいですから戦闘も結構強いのでしょう。
頼れる人物なんじゃないかとおもいますけど」
「そうじゃなくて! 女の子としてどう思うかって聞いてるんですよ!」
「ああ、そういうことですか。 そうですね・・・かわいいと思いますよ」
淡々と答えるゲオルグに興奮していた隊員もだんだんと落ち着いてくる。
というか、テンションが下がってくる。
「あれ? 以外と脈がなさそうですか?」
「そんなことはありませんよ。 あんな娘とお付き合いできればいいとは
思いますけどね」
「おっ! 告白しちゃいますか!?」
「するわけないでしょう。 いいから仕事してください!
昨日の訓練日報は? この前の作戦の戦闘詳報もまだ全員分集まってませんよ!
早く出さないと・・・訓練メニュー、増やしちゃいますからね☆」
ゲオルグが最初は声を荒げて、最後はにっこりと満面の笑みでそう言うと、
周りにいた隊員は一斉に青い顔をして下がって行った。
ゲオルグは深いため息をつくと、先ほどの会話を思い出す。
(女の子としてどう思うか・・・か、ピンとこないんだよね・・・)
机に頬杖をついてぼんやりとそんなことを考えていると、不意に通信ウィンドウが
ゲオルグの前に現れた。その中のミュンツァーを見てゲオルグは慌てて姿勢を正す。
『シュミット。 これから分隊待機室にハラオウン執務官をつれていくが構わんか』
「ええ、かまいませんよ。 挨拶ですか?」
『ああ。 直接戦闘に関係するお前らとは一緒に仕事をする機会も多かろうからな。
では、5分後に行くからそれまでに全員を集めておい
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