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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
コミュニティの現状
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庭で唯一最大にして最悪の天災です。」
「そんな比喩を受けるようなやつらなのか・・・」
「残念なことに、一切比喩ではありません。」
「・・・マジで?」
「マジです。」

《それはさすがに・・・驚きだな。まさか、天災と称される生物がいるとは・・・》
さすがの一輝でも、驚いたようだ。
《ぜひ捕獲して、観察したい!!》
ぜんぜん驚いていなかった。ってか、んなこと出来るか。

「ちょっと気になったんだけど・・・それは倒したり、無効化したりしたらものすごく感謝されたりするような存在?」
本気で観察する気だ。
「はい。また、倒せば条件次第で隷属させることも可能です。」
捕獲可能だった。マジか・・・

《へえ?それは・・・そっちを目指して倒さないとな。》
一輝はへんな決心をした。

「魔王とは“主催者権限”というものを持つ修羅神仏が大体です。」
「“主催者権限”とは?」
「簡単に言ってしまえば、相手を強制的にギフトゲームに参加させる権限です。」
「そんな危険なものを渡さなければ良いんじゃ・・・」

珍しく、一輝がまともな意見をまともな理由から出した。
明日は嵐かな?

「そうなのですが、元々“主催者権限”は罪を犯したものを裁くための試練、信仰心を裏づけするための試練、新しい進化を迎えるための試練、などといったことが目的で渡される権限ですから。」
「そのことを考えれば、渡さないってのは難しいわけか。」
「その通りです。なので、魔王でなくても“主催者権限”を持つものはたくさんいますし、先ほど言ったようなことが出来るものになら、修羅神仏でなくとも主催者権限を渡されることはあります。」

《ふむ・・・となると・・・》

「魔王とそうじゃない者との線引きは?」
「全ての“主催者権限”には[〜に対して使う場合、このゲームが正当であることを保障します]のようなことが書いてありますので、それに当てはまるものに対して行う限り、魔王の烙印は受けません。」
「なるほど。」

「魔王というものを理解していただけたようなので、話を戻しますが、彼らは魔王のゲームに強制参加をさせられ、地位、名誉、仲間、そして名に旗印までコミュニティとして活動していくために必要な全てを奪われてしまい、今は名無しのその他大勢、[ノーネーム]と呼ばれています。」
「ノーネームってのはいくつもあるのか?」
「はい。」
「となると、名と旗印が無いってのは不便だな。名前もどこのノーネームなのかわからないし・・・新しく作ることは出来なかったの?」
「可能でした。」
「じゃあ・・・」

作ればよかったじゃん、と続けようとした一輝の言葉をさえぎり、鳴央は言った。


「しかし、彼らのうち残された人たちは、仲間たちが帰ってくる場所を守るために改名
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