決勝戦
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とか考えているだろ?」
どうせ、自分があたりをきょろきょろしているからそうわかったんだろう。
「それなら心配なく。俺たちのフィールドは映されていないぜ。観客には身を乗り出したり物を投げ込まれないように作成されている障壁にくっ付いた特性の映像を見てるはずだぜ」
どんな映像かはわからないが、外の観客は自分たちの戦いではなく、障壁に張られた偽りの映像を見ているのか。
「で、その内容は?」
つい、気になってしまったのでシードに聞くと
「ああ、安心しろ。普通に俺とお前が戦ってる映像だ。だが若干俺が押している映像だがな」
こんな奴に負けている映像かよ。それはふざけている映像だな。しかしそうだと気になったことがある。
「まさか、お前の出た試合の全部、こんな感じじゃないんだろうな?」
「そんなわけないだろ。作るのが面倒なんだからな。お前と前の試合に戦ったジュンだけだ」
「ジュンにも使ったのか……」
ジュンもこれを使われて負けた。しかし、それならジュンが何かしら運営にいちゃもんをつけているころあいだろう。それなのにまったくと言っていいほど運営も動かない。
「どうせ、今度は運営がなんで何もしないなんて思ってるんだろ?残念でした!そんな単純なものなら使うかよ!運営にもばれないんだよ!これは!!」
どういう原理かわからないが、運営にもどうも出来ないなんてこれは勝てない。
「そんなもんがあるなんてどうやって勝つんだよ」
そう呟く。しかしそんなの呟いても何も変わらない。ゲツガは立ち上がり、一瞬でシードに近づいて殴った。しかし、その拳は空振る。すでに、そこにはシードの姿はなく、また消えていた。
「どこ行きやがった!」
「ここだよ」
耳の横から聞こえる。すぐにそちらを向こうとした瞬間、顔面にパンチが食い込む。そのまま後ろに仰け反った。
「クソッ!」
仰け反った状態から蹴りを放つ。しかし、それも空振る。そして今度は上からノイズが走ると同時に足が出てきてそのまま地面に叩きつけられる。
「ガハッ!!」
だがペインアブソーバの効いている状態の自分ならこれくらいどうってことない。ゲツガはその足を掴む。そしてそこから引きずり出すために思いっきり引っ張る。
「おわっ!!」
そしてそのノイズが大きく開かれてシードの姿が出てきた。そして地面に足がつかず、着地失敗してこけた。
「よう、シードだけっな?」
「ああ」
シードは落ち着いてそう答える。しかし、ゲツガはシードに向けて容赦なく拳を叩き落した。だが一撃では終わらない。完全に馬乗り状態になって何度も何度も顔面を殴り続ける。しかし、当たっている感触はあるのだがシードはまったく動
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