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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#12 マルクト軍艦タルタロス
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「アニス、良いんですよ。 アクゼリュスは、《マルクト》と《キムラスカ》の両国の国境付近に位置しています。そして今現在では、アクゼリュスは、マルクト帝国の領土となっています。……しかし 町への街道にまで障気の影響が出てしまい、マルクト側からでは、進むことが出来ないのです。……なので、マルクトから手は出せません」
イオンは更に続けた。
「なので……これからキムラスカに行き、マルクト陛下、ピオニー陛下の和平新書を届けるのです。 これが出来れば、キムラスカ側へ救援を求める事も出来ます。アクゼリュスを救う事もできますよ」
イオンに、一通りを説明してもらった。 両国が険悪な状況に有るのはサラとの勉強会の時、調べたばかりだった為、割と早く理解できた。だけど……だからこそ、不安も過ぎる。
「……マルクト、キムラスカ。……ずっと続いてる、睨みあいがそう簡単に……終結するのでしょうか……? その間にアクゼリュスの皆が……」
アルは、 不安の顔を隠せず、そう呟いていた。それを訊いたアニスが、イオンの前に来て。
「大丈夫! だってイオン様がいるから!」
そうアニスが高らかに宣言をした。人差し指を、ぴんっ! とアルに指しながら。
「……え?」
アルは自身は、よく解らず、国と国の間の問題に、何で彼がいれば大丈夫なのか? と、言う表情をする。どうやら、アニスは、そのアルの表情を読み取ったのか、
「あっ……! ひょっとしてアンタ! このイオン様の事……知らないの!?」
アニスは今度は『こいつ……頭大丈夫か?』って、感じの表情で言われた。でも、そんな風にいわれても、判らないものは判らない。
「うう…… うん……。 オレ、そう言えば君達の名前しか知らないから」
ちょっと申し訳なさそうにアルは、そう答えると、アニスは更に呆れた様に話をした。
「そうだとしても! 導師イオンの名前くらい知ってるでしょー! この御方をー!」
アニスが突っかかるように言ってくる。でも、イオンがアニスの腕を掴んだ。
「アニスっ!」
更に詰め寄ろうとするアニスの行動を阻止すると、アルの方を見て、謝った。
「すみません……。 僕からアニスの非礼をお詫びします。貴方の事は、町の人たちに聞きました。記憶障害ですよね。 ……彼が僕達の事を知らないのは当然なんですよ、アニス」
イオンはアルに頭を下げた後、アニスに言い聞かせる様に話した。
「……えっ?」
アニスは、その事は知らなかった。……イオンの傍からは離れない様にしているんだけど、すぐに単独で何処かに言ってしまうから、その間に訊いたんだろう。
「……あっ、そーだったんだ。 その……ごめん……。」
だから、アニスは素直に
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