暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第29話 悲劇
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ソードスキル:クリティカル・ブレード》

 それは、キリトが感じた光の道。……敵の存在を赦さず、滅する光の道。まるで何処までも続くような、夜空に散りばめられいている星々……天の川。
 長い刀身の全て。その切っ先まで、光り輝いたと同時に、放たれた。

 先ほどの様に凄まじい爆音と共に、リュウキの振り下ろされた剣の先にいる敵、直線状のモンスターは全てが吹き飛んだのだ。

 遠い位置にいるモンスターは、HPの全てを削りきってはいないが、吹き飛ばす事はできて、動きは十分に封じれた。如何に相手にならないモンスターでも、それでも数の暴力とは言うものだ。真の目的は、敵の殲滅よりも、キリト達の、退路を作る事にあった。

「お前ら! こっちだっ!! 急げぇっ!!」

 リュウキは、叫び声を上げながら、キリトとサチを誘導、

「わかった! 行くぞサチッ!」
「う……うんっ……!」

 サチは、まだ恐怖からか、震えているが 必死に自分の脚で走る事が出来ていた。でも、モンスターは次々と沸いて出てくる。脱出まで、待ってくれなかった。

「くそっ……!」

 キリトもそれに気づいて迎撃するように構えたが。

「馬鹿野郎ッ! キリト! 雑魚に構うな! さっさと扉まで走れッ!! その子を守れッ!」

 リュウキは叫びつつ、壁を走りそしてキリトの前にまで跳躍。極長剣を構え、しんがりを買って出た。《デュエル・シャウト》を多用する事で、キリトたちに危険が及ぶ事を回避しているのだ。キリト達が手を出さない限り、タゲを向けられる事は無い。

「ッ……」

 サチは、震えながら、今度はリュウキを見ていた。それはまるで、モンスターを見るかのような目だった。

「くっ……わかった! 頼むッ!」

 キリトは直ぐに、サチを腕に抱き抱える。自身の筋力値(STR)で十分に抱えられた。そのまま、力を脚に込め、リュウキが蹴破ってくれた入り口の扉に向かって駆け出した。

「部屋の外だ! そこまで出れば転移結晶が使える! 早く脱出しろ!」

 リュウキは敵を蹴散らしながら、怒鳴る様に叫ぶ。

 なぜ、ここまで怒鳴りつけるように叫ぶのか。その理由は彼女(サチ)のHPゲージにあった。サチのHPは、既に危険値(レッド)。いや、それ以上だ。危険値(レッド)は、HPゲージが4分の1以下になれば、そう表示される。だが、サチのそれは、もう後何割、と言う表現より、後数ドット、と言う表現の方が当てはまる程にまで、減少しているのだ。

 今生きていられるのが、奇跡だと思える程の量。故に後 一撃でも喰らえばその体は、その魂はあの硝子片となり、いつ訊いても耳障りな音を発しながら、四散してしまうだろう。

 だからこそ、リュウキは力の限り叫んだ。反論させ
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