暁 〜小説投稿サイト〜
Magical Girl Lyrical NANOHA− 復元する者 −
第3話 魔導師とマホウツカイ
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
集めろ」


吐き捨てるように言い、再び歩き出す。
本当に今日は厄日だと思う。
昨日、今日と使いたくもない用途で力を使い、無駄に魔力を消費した。
少々不機嫌になりながら、帰路に付こうとしたその時……。


「あ、あのーーーー」

「ーーーーーー」

「ーーーーーありがとう……」

「っーーーーー!?」


無視して去ろうとするが、少女からの一言に一瞬足が止まりそうになる。
動揺した素振りを見せるが、葛葉は歩き続ける。

その後ろ姿を見て、少女は少し悲しくなる。
彼がそういう対応をするような事をした自覚はある。
それでも、それとは別に。
少女には、葛葉の背中が酷く悲しみを帯びており、そして……孤独に見えた。

葛葉の背中が徐々に見えなくなり、公園から完全に姿を消した。

少女は手にある蒼い宝石を握りながら、去っていった葛葉の後を女性に声を掛けられるまで見詰めていた。



これが少女と少年の出逢い。

運命(フェイト)の名を付けられた少女とーーーー。

この世界唯一人の『召還せし者(マホウツカイ)』の少年がーーーー。


ーーーー初めて言葉を交わした、最初の出来事であった。











[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ