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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第五話 ロマーニャ基地A
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訓練よりお昼寝の方が好きだなぁ」

 と、3人が顔を見合わせて笑ったまさにその時だった。



「――――ほう? なにやら面白そうな話をしているな、3人とも」



「「「うわあ!?!?」」」

 びっくりしてベッドから飛び上がると、果たして何時から其処に居たのか、竹刀を片手にこめかみをピクピクと震わせた坂本が立っていた。噂をすればなんとやら、である。

「あ、あの! 坂本少佐、これはその……ええっと……」

 慌てふためきしどろもどろになる和音。そんな和音の横で小さくなるリーネと宮藤。

「なあ、沖田」
「は、はいっ!」
「せっかくの機会だ。お前にも稽古をつけてやろう」
「……ゑ?」

 それは稽古ではなくもう何か別のものである気がしないでもなかったが、ひよっこ少尉の和音はビビッて何も言えなくなっていた。

「あとで格納庫に来いと言っておいたのに、いつまでたっても来ないから迎えに来てみれば昼寝だと……? そんなに退屈なら私が剣の稽古をつけてやる!」

 パシィン、と床を竹刀で叩く坂本。よもや50年後も全く同じことをしていようとは、さすがにこの時代の誰もが想像しなかっただろう。60歳を過ぎてなお力量は衰えず、道場で現役のウィッチをバッタバッタと斬り倒すその姿は、ある種の都市伝説と化したほどだ。

「……がんばってね、和音ちゃん」

 ボソ、っと宮藤が呟く。がしかし、坂本がそんな呟きを聞きのがす筈がなく……

「何を弛んでいるか! お前たち3人全員だ! さあ今すぐ外に出ろ! ウィッチたるもの、一に訓練二に訓練だ!」
「「「ええええ――――っ!!!!」」」

 こうして、3人とも夕ご飯まで延々竹刀を振らされる嵌めになったのだが、それはまた別のお話である。

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