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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第五話 ロマーニャ基地A
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てくれていいんですよ?」
うぅ、といつになく狼狽する和音。3度の飯より空が好き。男勝りに飛ぶことだけを追い求めてきた空戦馬鹿だ。こういう女の子らしい♂話をしたことというのは、思えばあんまりなかったのである。
「あ、そうだ」
「なんでしょうか、宮藤さん」
ポン、っと手を打った宮藤が思い出したように言う。
「和音ちゃんはさ、未来から来たんだよね? じゃあ和音ちゃんが生まれたのっていつ?」
「あ、私もちょっと気になるかも……」
屈託のないその笑みには、個人の事情を掘り返して悦ぼうなどという無粋な気持ちは微塵もなく、ただ未来の自分がどうなっているかが気になるという、純粋な好奇心だけがあった。
「ええっと、ですね……」
「「うんうん」」
和音が頭の中の記憶を辿りながら話し始めると、宮藤とリーネがグイッと顔を寄せてくる。
「今この時代が1945年で、ここへ来る前の時代は1995年でした。なので、今から数えると――」
「大体50年くらい、ってことだよね」
「私も芳佳ちゃんもきっとお婆ちゃんになってるね」
「リーネちゃんはおとぎ話の魔法使いのおばあさんみたいになってそうだなぁ」
「ええ〜!?」
自分の未来を想像して笑い合う二人。その様子は実に楽しげだった。
「あれ、そう言えば和音ちゃんは何歳なの?」
「私ですか? 今年で14歳になりました」
「「じ、14歳!?」」
ちなみに、芳かとリーネはそれぞれ15歳で、部隊における最年少はルッキーニの13歳だ。ということは、和音は501部隊内でルッキーニに次ぐ年少組という事だ。――が、しかし。
「……リーネちゃん、和音ちゃんって14歳に見える?」
「……ううん。なんか、すっごくしっかりしてそうだよね」
「え、ええっと……??」
なにやらヒソヒソと話し合うリーネと宮藤。と、そうこうしている間に、ミーナによって割り当てられた和音の部屋の前まで来た。年季の入った木製の扉が和音たちを出迎える。
「はい。ここが和音ちゃんのお部屋だよ。お手洗いがあっちの奥で、お風呂は少し離れたところにあるんだ」
「分からないことがあったら何でも聞いてね」
ガチャリ、とドアノブを回して部屋の中に入ってみる。落ち着いた洋風の個室は、窓から射す陽光のおかげで随分と明るかった。惜しむらくは、荷物も私物もないが故に少々殺風景極まりないところか。まあ、こればっかりは仕方がないと諦めるしかなさそうだ。
「間取りは私や芳佳ちゃん達と一緒なんだね」
「あぁ〜フッカフカのベッドだぁ〜」
「み、宮藤さん!?」
ここが基地の個室なのか、と感慨に浸る和音の横で、にへら、とだらしなく笑った宮藤がベッドに上に倒れ込む。食後の昼寝でもする気だろう
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