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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十話】
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ぃっ…平衡感覚が…っ!」


両腕に力を込め、何とか立ち上がりはするものの正直立つのがやっとの状態だった。


「ふっ…フラフラのようだな有坂、今の一撃が効いたようだな」

「…別に効いてやしないさ、これが」

「強がりを…今のお前にこれを避けられるか?」


刹那、六基全てを射出したワイヤーブレードが此方を捕捉するや、その軌跡を読ませないように複雑かつ多角的軌道で俺へと進んできた。


「……っ!」


最初の二基のワイヤーブレードを、何とかその場で身を捻って避けるが後続の四基によるワイヤーブレードの攻撃に対しては間に合わずその連撃にシールドエネルギーの三分の一を奪われた。

装甲にもワイヤーブレードを受けるのだが改良型の分子結合殻で覆われている為、傷一つつくことはなかった。



「ふっ…あれだけ攻撃しても俺はまだ立ってるぞ、ラウラ…?」

「そうか、ならばこれでどうだ?」


言うや、先ほど連撃を加えたワイヤーブレード二基が天狼を持つ右腕に巻き付き拘束し――。


「このまま叩きつけてやろう」

「……そうは問屋がおろさねぇってな、これがなぁぁっ!!??」


「なんだと…!?」


勢いつけて叩きつけようとワイヤーブレードを動かそうとするラウラと、そうはさせまいと村雲の力だけで抑え込む俺との力比べが始まった。



「くっ……!パワー負けしてるのか……っ!?」

「当たり前だろ!?母さんが設計して作られたISなんだ、そうそう簡単にパワー負けなんてしないさ!」


徐々に引きずられる様にラウラが近づいて――。


「ふん…、シスコンかと思ったがマザコンだったとはな…!」

「なんだよ、羨ましいのか?家族が居る俺が?」

「……っ!!」


その一瞬だった、ラウラの瞳に僅かながら寂しさを秘めたような瞳に変わった――だがそれも束の間、直ぐに目尻をつり上げると此方を睨み返してきた。

――彼女の過去の事情全てを俺は知ってる訳ではない、わかってることと言えば幼少から軍人をしているというジュネーブ条約に反する事をしているとしかわからない――と言ってもこの場合責められるのは国や軍であり、ラウラ自身に俺は罪はないと思うが。

……結局書類で見た経歴以外では俺は彼女の事は何もわからないという事だ。


そんな考えをしつつも、村雲の力で一気にワイヤーブレードを引きちぎるやそれを投げ捨てた――。

――だが、次にラウラが俺に告げた言葉は……。


「……どうやら力比べしている間にデュノアと飯山の決着はついたようだな」

「何?――っ!?」


ハイパーセンサーで確認する前に、俺はシャルルて未来の方向へと視線を移すと――。
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