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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第八十九話】
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加速、一気に間合いを詰めると天狼による一撃を胴から腹部へと決め、そのまま背後を取った。



「もう一撃、食らいなぁっ!!」

「調子に……乗るなぁっ!?」


身体をひねると同時に横一閃に振るうが、それよりも早くラウラのAICが俺の腕を捉えた。

引いてみるがもちろん動かず、押してみても動かない。

まさに格好の的になった形になった。

ただ、ラウラの計算違いは俺を突撃バカだと思った事だろう、その油断が自身に一撃を与える結果となった訳だ。

これは俺とシャルルにとっての大きなアドバンテージになると思う――。


「開幕直後の突撃による先制攻撃だと思ったが、貴様も無い知恵を絞って考えたのだな。だがこの私にとっては今の一撃等些末な問題だ」

「あぁ、だがお前が思っている以上に俺は知恵がない訳じゃないぜ?」

「ほう…。ならばこの一撃をどう対処するものか、見物だな」


言うや、アリーナに響く巨大リボルバーの回転音、肩の大型レールカノンの砲口が此方を捉えるや、ハイパーセンサーが警告を発し、頭の中をアラームが鳴り響く。



「ふっ…わざわざ俺がこの状況を対処しなくても何の問題も無いだろ、ラウラ・ボーデヴィッヒ?」

「ふん。ならば貴様の妹みたく一方的に痛めつけてやろう」

「ははっ、慌てるなよ。この場に居るのは俺【一人】じゃないんだぜ?」


その言葉に、ハッと表情が変わるラウラ。


「悪いけど――させないよ」


連続クイックブーストによる接近――同時に六一口径アサルトカノン《ガルム》による爆破弾の射撃をラウラに浴びせたシャルル。


「ちっ……!体勢が崩れようとも貴様に一撃を…っ!」

「残念だなぁっ!そうは簡単には行かないのが世の中って奴さ、これがっ!!!」


体勢を崩しつつも、肩の大型カノンによる射撃を此方に向け発砲するが、その砲弾は俺に届く事はない。

御柱によるレーザー一斉迎撃により、その砲弾は塵となり消えていった。

そして畳み掛けるようにシャルルは攻撃を行い、ラウラは急後退をして間合いを取った。


「逃がさない!」


ガルムを空へと投げ捨て、光の粒子となり弾けた――だが、既に手にアサルトライフルを構えその銃身を正面に突き出した突撃体勢へと移っていた。

――シャルルが持つ得意技能『高速切替《ラピッド・スイッチ》』だ。

事前呼び出しを必要とせず、戦闘と平行して行えるリアルタイムの武装呼び出し。

これはシャルルの器用さと瞬時の判断力があるからこそ行える技能――だが、もう一人、この技能を易々と行える人物を知っている。


「ごめんね、まだラウラをやらせるわけにはいかないんだっ!」


ラウラへの
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