第22話 世界は思ったよりも大きいようです
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Side ノワール
「いい加減、行かないとダメなんじゃないかしら?」
シュウと・・・主にアリカに言う。
まぁ、結ばれたばかりなのだから、くっ付いていたい気持ちは、
これでもか、ってくらい分かるけれど・・・。
「ん、そうだな。ナギ達も助けてるだろうしな。」
「………………………………………。」
「アリカ……不満なのは分かるけれどね…?」
あまり関わっていない人には無表情にしか見えないでしょうけれど、
分かる人が見れば、今のアリカは明らかに不機嫌・・・
・・・・・いえ、むくれているのが分かるでしょうね。
「別に、不満など無い…。義姉君達が心配じゃ、行くぞ。」
むしろ不満しかない顔で外に向かうアリカ。
「(シュウ。フォローはしておいてね?)」
「(ハイハイ・・・。今やるさ。)」
アイコンタクトで済ませると、シュウはアリカの所に行き何か囁く。
と、アリカが真っ赤になり――――――
「そんな事頼んでおらぬわーーーーーーー!!!!////」
バチコーーーン!と平手がクリーンヒット。
肩を怒らせながら、アリカは階段を上がっていった。
「・・・・パパ、大丈夫・・・・?」
アリアも『闇』から出て、シュウの傍に来て心配そうに覗き込む。
「一体、何を言ったのよ……?」
頬に手を当て座り込み、泣き真似をしているシュウに聞く。
・・・・容姿も相まって不自然さの欠片もないから、捨てられた女にしか見えないのが嫌ね。
「いや……、ちょっと調子に乗って、『後で膝枕してやるから』
みたいな事言ったら、殴られた……。」
「そんな魅力的な事言われたら、アリカは照れて怒るでしょうね…。」
そうなのか?って目で聞いて来るシュウ。
・・・・いいわね。位置関係的に上目遣いになるから、すごくシュウが可愛いわ・・・。
ゴホン。この人、他人の感情にはそこそこ鋭いんだけれど、
自分が他人に及ぼす影響って言うのを分かって無いのよね・・・・。
「シュウの場合、自分がどんな人間か分かる必要があるのよね。」
「なんじゃ、そりゃ?」
生前は、魔法使いまっしぐら(本人談)だったから、自分がどんな威力なのかが分からないらしいわ。
「何時まで喋っているのじゃ!!早く来ぬかーー!!」
――アリカに急かされた私達は、急いで外に出る。
「に゛ゃぁぁぁぁ〜〜〜……眩しい〜〜〜〜。」
「・・・パパ、ねこさん?」
地下も予想以上に明るかったとは言え、所詮は地下。
外とは比べるまでもなく暗かったと言う事ね。若干、頭が
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