暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
チートソード物語・四
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、と引き戻されたような気分になった。
ローカルニュースに流れる行方不明事件や殺人事件。今日も私が知らないだけで世界中のどこかの誰かが死んでいる。顔も知らなくても、彼彼女たちはしっかりこの世を生きており、やはり世界のどこかでは醜い争いが続いているのだ。それは私の頭に司書さんの”次元世紀末”という言葉を思い出させた。
この町でも、あんなことが起こるというのだろうか?ひょっとしたら私も、明日彼らの仲間入りを果たしているかもしれないのか。そのことを少し不安と思うと同時に、不謹慎だが少しだけほっとしている自分もいる事に気付く。
私は一度死んだらしい。根拠はないけどそれは本当だと思う。だからこそか、自分だけこの世界で仲間はずれなんじゃないかと心の奥底で思い悩んでいたのだ。所詮私には本当にこの世界に馴染めることはなく、何所とも知れない立場をふらふら進んでいくのかもしれないという漠然とした思いがあった。だから、こうして現実を見ると自分もその現実の一つなのだと安心が得られる。
両足が地面についている、とでもいうのか。そんなしっかりした感覚が心に通る。
「あ、そういえば・・・」
上着のポケットから青い宝石のような石を取り出す。この町に来た手に時、犬っころを犬神様に変異させた石を真っ二つにしたものだ。持ち歩きが便利なようにアロン●ルファで断面をくっつけて元の形と同じにしてあるそれを空に翳す。四宝剣によって真っ二つにされて以来光ることのないそれは、太陽の光を通して輝いた。既に役目を終えたか壊れているのだろう、あれ以来この石には何も起きない。
(これがなんなのか、今のところ全く分かんないなぁ)
この石が次元世紀末覇者NANOHA(詳しくは知らないけど)の正体を知る手掛かりになったりするのだろうか。それともこれを七つ集めると異界の門を開く凄いアイテムのだろうか。謎が謎を呼ぶ。
「直すことはできるんだけど・・・直したら直したで何が起こるか分からないんじゃあ直すに直せないなぁ・・・」
さて、私は今何回「直す」と言ったでしょうか?正解が一発で分かった貴方はその記憶力を別の所に使おうね。
ふと視線を感じて道横の草むらを見るとブサイクなイタチがこっちを見ていた。いや一般的な尺度から見れば可愛いのかもしれないが、私は何となくそのイタチが間抜け顔に見えたのでブサイクと言わせてもらった。それにしてもあのイタチ(いや、ひょっとしてフェレット?)、見たことのない毛色をしている。これはアレか、外来種という奴か。どうせ無責任な飼い主が飼育が面倒になって捨てたとかだろう。
「全く最近の若い人は・・・(外来種が生態系に与える)周囲への影響とか考えてんのかしら?」
「ぅなーう」
返事をするようにひと鳴きするぽんず。まるで「若造のくせに調子乗りやがってェ
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