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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第2話:姉の死
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ト2尉が立っている。

「こちらA01。 エントランス前に到着。 指示を乞う」

『こちらシャングリラ。 A・B両分隊は突入を開始してください』

「A01了解」

通信を終えると、ヒルベルトはゲオルグに向かって頷いた。
直後、ゲオルグのデバイスが纏った魔力の刃が入口のゲートを斬り裂く。

「A分隊、突入するぞ」

ヒルベルトの命令と同時にA分隊はB分隊に先んじて施設の中に入って行く。

「B分隊も突入開始」

ゲオルグが命を下し、B分隊もA分隊の後に続いて施設へ突入していく。
施設の中は当然ながらエネルギー供給が寸断されているため暗く、空調も
止まっているためかジメジメとしている。
時折、天井から水滴が落ちてくるのは破損した配管からなのか、はたまた
雨漏りの名残なのかは判然としない。

やがて、A分隊とB分隊が分かれるポイントへ到着すると、
立ち止まったA分隊に合わせ、B分隊もその歩みを一旦止める。

『A01よりシャングリラ。 ポイント01に到着』

『了解。 予定通り調査を続行してください』

『了解』

ヒルベルトと艦にいる通信担当との会話を聞き、ゲオルグは分隊に再度
前進するよう命令を出す。
相変わらず暗く湿った通路をさらに奥へと進んでいるくと、T字路に突き当たった。
正面の壁を見ると、案内板が備え付けられており右が研究区画、左は地下へと
続いているらしかった。

「B01よりシャングリラ。 ポイント51に到着。 これより2グループに
 分かれて探索を開始します」

『シャングリラ了解』

ゲオルグは通信を終えると、傍らに立つルッツの方を見た。

「ルッツ曹長。予定通り地下を頼みますね」

「はい。任せてください。 行くぞ」

後半はルッツのチームに入った隊員達に向けて言い、ルッツは地下への通路を
進んでいった。

「では、こちらも先へ進みましょう」

ゲオルグはそう言うと、右へと曲がり研究区画へと歩を向ける。
研究区画はさすがにセキュリティレベルが高かったのか、かなり頑丈そうな
ゲートで守られていた。

「ゲートを破壊しますので注意してくださいね」

ゲオルグは後に続く隊員たちに声をかけると、ゲートを切り捨てた。
ゴロリとゲートの残骸が転がり、その音が通路に反響して響き渡る。

「進みましょう」

ゲオルグは短く言うと、先頭を切って進み始める。
研究区画の通路は他の区画と異なり、あまり傷んだ様子は見られなかった。
エネルギー供給さえ復旧すればもとのように動き出すかのように。

慎重な足取りで進みながら、通路の両側にある扉をひとつひとつ開けながら
進んでいくと、奥の方にまた頑丈そうな扉が見えてくる。
その扉の
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