外伝
外伝1:フェイト編
第2話:姉の死
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」
ゲオルグの両足から力が抜け、床にへたり込んでしまう。
「今日の午後、葬儀が行われるとのことだ。 お前は今すぐミッドに帰れ」
ミュンツァーは沈痛な面持ちで、床に座り込んだゲオルグの肩に手を置く。
その肩がふるえていることをミュンツァーは手で感じた。
(姉ちゃん・・・)
ゲオルグは姉の顔を必死で思い出そうとしていた。
ポッと思い浮かんだのは、ゲオルグが士官学校を卒業したときの顔。
最後にゲオルグとエリーゼが直接顔を合わせたときのことだった。
『アンタねえ、その歳で私より上の階級にいくなんてナマイキなのよ!』
そう言って両の眉を吊り上げながら、自分の頬をつねり上げる顔。
『ま、アンタが一生懸命に勉強してたのは知ってるしスゴイとも思うんだけど、
もうちょっと遊んでからでもよかったんじゃないかなって思うな』
そう言って心配そうに自分の頭をなでる顔。
『とにかく卒業おめでと。ゲオルグ』
そう言って自慢げに笑う顔。
『局員になった以上は、何があっても自分の責任から逃げちゃだめなんだからね。
わかった?』
姉の最後の言葉を思い出した時、ゲオルグは顔を上げた。
(責任から逃げるな・・・か。 わかったよ、姉ちゃん)
自分の肩に置かれたミュンツァーの手を払いのけ、スッと立ち上がる。
「・・・話は終わりですか? それなら、僕は作戦の準備がありますので
失礼します」
ゲオルグは軽く頭を下げ、2人に背を向ける。
「待て! お前は俺の話を聞いていたのか?」
ミュンツァーは慌ててゲオルグの肩を掴み引き留めると、自分の方に向き直らせた。
「シュミット・・・」
ゲオルグの目を見た瞬間、ミュンツァーはその迫力に気圧された。
「僕は、僕自身に課せられた責任を放棄できません。
今、僕に課せられた責任は探索任務を成功させること。
それを果たさずにミッドに帰るつもりはありません」
ゲオルグはそれだけ言うと、ミュンツァーを振り切るように部屋を出た。
「待て! シュミット!」
ゲオルグを止めるべく走り出そうとしたミュンツァーは、その肩を掴まれ
足を止めた。振り返ると、グライフが首を横に振っていた。
「しかし、艦長!」
「無駄だよ。あの目を見たろ」
「ですが・・・」
「今はあいつを信じてやろう。それよりもだ・・・」
「はい・・・わかっています」
ミュンツァーは小さく頷くと、自分のデバイスから通信をつないだ。
「ミュンツァーだ。 クリーグ士長、君に頼みがある・・・」
2時間後・・・
ゲオルグは放棄された研究施設の入り口の前に立っていた。
隣にはA分隊長のヒルベル
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