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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第2話:姉の死
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ください』

(応援が来るにはまだ時間がかかる。 それまで何とか耐えなきゃ!)

「砲撃魔法が使える方は援護をお願いします! 近接タイプの方は後退!」

「了解!」

ゲオルグは自分の指示に部下たちが応えたのを確認すると、地面を蹴り
襲いかかってきた獣へと斬りかかる。
デバイスを頭上に振りかぶると、獣の脳天めがけて一気に振りおろした。
が、獣は俊敏な動きでそれをかわすと、一旦距離をとるように飛び下がる。

「分隊長!後退してください! 砲撃を開始します」

「わかりました!」

部下の声に反応してゲオルグは一旦後退し、砲撃の準備を終えた部下のところまで
下がる。と同時に一斉に砲撃が獣へと襲いかかる。

(やったか!?)

獣が光の中に消え、ゲオルグは一瞬淡い期待を抱いた。
しかし次の瞬間、通路に響いた唸り声でその期待が外れたことを知る。

「アンノウンは健在!次の攻撃を準備!」

そのとき、ゲオルグの隣にクリーグがやってきた。

「分隊長! 手伝います!」

「ダメです。下がってください」

「しかし・・・」

そうしているうちに、再び獣がゆっくりと近づいてくる。
残念ながら砲撃はほとんど効果がなかったらしい。

「くっ・・・。来ますよ!」

再び飛びかかってくる獣の攻撃をゲオルグはバックステップでかわす。
隣にいるクリーグも同じようにかわしていた。
次の瞬間、獣は前足を振り上げるとクリーグに向かって振りおろした。

「ぐえっ!」

防御する間もなく攻撃を受けたクリーグは、ものすごい勢いで後方へと
飛ばされて行く。少しして、後方から衝撃音が響いた。

「クリーグ士長!」

ゲオルグは思わずクリーグが飛ばされた方に目をやる。
だが、獣はそのスキを見逃さず、今度はゲオルグに向かって前足を振りおろす。

(ぐっ・・・!)

鋭い音とともに、ゲオルグは自分のデバイスで獣の攻撃を受け止めた。
だが、獣の圧倒的な力の前にゲオルグはすこしずつ押し下げられる。

(仕方ない・・・これは使いたくなかったけど・・・)

ゲオルグは一瞬目を閉じると、カッと見開いた。

「ステルスっ!」

ゲオルグが叫んだ次の瞬間、ゲオルグの姿がかき消える。
ゲオルグを見失った獣は、その姿を求めて首を左右に振った。

(よしっ、あとは・・・あれ?)

獣がゲオルグを見失っている間に、真上に飛び上がったゲオルグは、
獣の額に光る宝石のようなものが埋め込まれているのを発見した。

(ひょっとして・・・、狙ってみるか!)

ゲオルグは天井を蹴り、獣の額めがけて勢いよく飛んでいく。
そして宝石のようなものにデバイスを力いっぱい突き刺した。
宝石が砕け散る
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