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ソードアート・オンライン〜黒の妖精〜
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意識を失った。



「ア・・・キリア!」
私は兄に呼び起こされ、目蓋を開く。
「キリア、大丈夫か?」
「お兄ちゃん・・・・うん・・・・だいじょ・・・・・・・」
私ははっとして周りを見渡す。
アスナさん、兄、風林火山の人たち・・・・・軍の生き残り。
「!!!・・・・お、お兄ちゃん・・・・」
ぎゅ、と兄に抱きつく。
兄は優しく、大丈夫だから。といって私を宥めてくれる。
昔よりは人見知りが軽くなったかな・・・。
私はいつものように目をきつく瞑り、ぱっと開く。
「・・・クラインさん、アスナさん。このスキルのこと、他の人たちに言わないで!お願い!」
必死な顔で私は二人に頼み込む。
兄も隣でコクコクと頷いている。
「そういやよぉ・・・・手前ら二人共、何なんだよあれは」
「そうね。副団長として聞いておく義務がありそう。今後の攻略に関わるわ」
「・・・・ユニークスキル。私もお兄ちゃんも。」
「「ユニークスキル!?」」
クラインさんとアスナさんの声がハモって、他の人は「おお・・・」とか言ってる。
「私のは「高速斬撃」。お兄ちゃんのは」
「二刀流だ。」
「高速斬撃?二刀流は解るけど、高速斬撃って・・・どんなの?」
アスナさんが聞いてきた。
確かに、私のは名前を聞いただけじゃ解らないかも。
「高速斬撃って言うのは、一撃で十撃分のダメージを与えられるスキル。簡単に言うとこうなるんだけど、本当はもうちょっと難しいみたい。」
「い・・・一撃で、十撃分・・・!」
ちなみに、クラディールとの決闘でも、この要領で、一撃で二撃分にしてみました。
「・・・ほんと、キリアの高速斬撃はチート過ぎるよな・・・」
「キリト君も人のこと言えません!ユニークスキルは出現すればするほどゲームバランスが崩れていくわ。」
「そうだね・・・私もお兄ちゃんも、あまり使わないようにしてきたんだけど・・・。」
「今回のボス戦で完全に大っぴらになったな・・・」
私と兄は同時に大きなため息をついた。

クラインさんが軍の人たちと少し話して、そのまま75層のアクティベートへ言った。


・・・・後で聞いた話、兄が気を失った状態から戻ったとき、アスナさんに抱きつかれたとか。
・・・・。
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