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少年は魔人になるようです
第20話 魔人達は思惑に嵌ってしまうようです
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!」

「って・・・貴方はどうするのですか、愁磨?」


あそこのシーンは、感動的なだけだから安全だと思っていたが――


「俺は先に行ってアリカを助ける!!!」


―――簡単な話だ。

元のアリカは大切な人質だったから無事だったが、ここでのアリカは違う。

王国の第一王女と第二王女、二人があの場に居て、王女の人質なんて一人で十分。

そして、どっちが人質として魅力的か・・・。


「愁磨!どうするつもりですか?!貴方が一人で行っても――――」

「俺の力量考えろ!!悪いが、待っている暇はねぇんだ!!!」


そして、人質として価値の無い方の王女がどうなるか・・・。

辿る未来なんて、一つしかねェ!!!


「愁磨!!」


アルの声を無視して、俺は飛びだした。・・・飛行艇はちゃんと出してから。


Side out



Side アリカ


会談が始まり、二時間ほどで話しは終わった。

あとは、各々国に帰るだけであったのじゃが、奴らの構成員だと思われる者達が、

飛行船を陣取っていた。


「初めまして、王女様方並びに第三皇女様。自己紹介は必要かな?」


リーダーと思しき男が出て来た。


「そのようなもの必要無い。さっさと去ね、下衆が!!」

「第二王女様………。威勢の良いのは結構だが、自分の立場を弁えたまえ。」


・・・・確かに、この状況は絶望的じゃ。兵士共だけならなんとでもなるが、この男・・・・。

恐らく、実力はナギ達に相当するであろう。


「…さて、話していても時間の無駄だ。第一王女様と第三皇女様は、上階牢に閉じ込めておけ。」

「ハッ!!第二王女はどうしますか?」

「……いざという時の為の捕虜だ。地下牢に閉じ込めておけ。

抵抗された時に、もう片方がどうされるか分かるだろう……。」


「了解しました。こっちへ来い!!」

「触るな、下郎が!!!」

「アリカーーーーーーーー!!!」

「放さぬか!!この無礼者めが!!」


見ると、義姉君と第三皇女・テオドラ殿が両脇を持たれ、連れていかれていた。


「大丈夫じゃ、義姉君。その内奴等が来る。」


確信はないが、そう思った。・・・・義姉君と、皇女殿は大丈夫じゃろう。

私は、分からんが・・・。


「おら!!こっちに来い!!」


兵士に付いて行き、しばらく歩くと、思ったよりも綺麗で明るい地下牢に出た。


「ここに入ってろ。食事もちゃんと出してやるよ。

ククク。その内、お前を使いたいって奴も出て来るだろうさ。

ま、ボスが使わねぇ限り許可出ねぇから安心しな!!」


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