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Magical Girl Lyrical NANOHA− 復元する者 −
第2話 目覚める魔法
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声。
自分が唱える言霊とは違う言霊……詠唱が聞こえてくる。


「(マスター、なのはちゃんから魔力が……)」

「マジか……」


サクラの言葉を聞き、葛葉が唖然とする。
その間も詠唱は続く。


「『輝く光はこの腕に』……『不屈の心はこの胸にーー!』」


目をつむり、謳い上げる。


「『この手に魔法をーーー!』『セーットアーップーーーーーー!』」


イタチもどきに教えられるままに詠唱を紡ぎ終え、なのはの周囲が光輝く。
妹を覆う桜色の魔力光。
その輝きに目を細める葛葉。


「(凄いんだよ、なのはちゃん!マスターには及ばないけど強大な魔力なんだよ!)」

「っ……なのは!?」


サクラがなのはから放たれる魔力に驚く。
桜色の魔力光に包まれ、妹の姿が見えず、心配そうな声音で叫ぶ。
すると、桜光は収まっていき、人の姿が浮かび上がる。
そこに立つのは、機械的な杖?を携え、白を基調にした見たこともない服に身を包んだなのはの姿。
恐る恐る自分の服装や手に持つ杖を見て、驚いている。


『グォォォォォ!!』

「ちっーーーーーー不味い!」


急に現れた脅威になり得る存在(なのは)に気付いたのか。
此方に意識を向けていた雲状の怪物が、なのはに襲いかかる。
それに気付き、なのはは靴から小さな羽を広げ、空に舞い上がる。


「おいおい……飛べんのかよ」

「(なのはちゃん、格好いいんだよ!)」


空に舞い上がった妹を見る。
サクラが呑気な事を口走っているが、そんな場合ではない。
なのはは何とか、雲状の怪物の攻撃を回避しているようだが、動きがやはりぎこちない。
このままでは、部が悪い。
介入するタイミングを図っていると、怪物はなのはからイタチもどきにに対象を変える。



「全く……邪魔な小動物だ!」

「(あっ!マスター!?)」


立ち尽くしていたイタチもどきに向かって駆ける。
ギリギリのところで抱き抱え、転がる。
後ろでは強烈な爆発音。
先程、イタチもどきのいた場所の周囲にクレーターが生まれる。


「ぼうっとすんな!?死にたいのか!」

「す、すみません」


葛葉が凄まじい剣幕で怒鳴り付け、イタチもどきが謝る。
切迫した状況であるのにシュールな光景だ。


「(マスター!来るんだよ)」

「っ!?」


サクラの言葉に反応し、視線をクレーターに向ける。
怪物が此方を睨み、駆けてくる。


「葛葉!?逃げてーーーーー!」


空中にいたなのはが葛葉に叫びながら、急いで降下してくる。
だが、怪物は既に兄の近くまで迫っていた。
もう、間に合わない。


「葛葉ーー
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