追想〜狙撃銃対散弾銃〜
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た。そう、勝利の為に、切り札すらも捨て石にする。それが、『青氷の狙撃手』(アイスブルー・スナイパー)シノンなのだから。
「くっ！」
今更のようにアーマライトを構え、予測円が定まるのを待たずに発射。９ミリの子弾がシノンに向かってばらまかれる･･･････が、その時既にシノンはワイヤーから手を放している。慣性の法則に従って滑空する最中、逆手に握ったナイフでペイルライダーさんの肩を深く切りつける。そして、腰のホルスターから抜かれる、黒塗りのハンドガン･･････ベレッタ90two。
シノンがそれをペイルライダーさんの眉間にあてがうのと、ペイルライダーさんがアーマライトを構えるのは、ほぼ同時だった。交錯する視線。互いに突き付け合う、二挺の銃。白熱した戦闘の結末は･･･････引き分けだった。
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