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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幻想御手
Trick16_サメの腹の中さ
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・・





「ボスから連絡あった。もうすぐここに来るらしいぜ」

「く〜高千穂さん、早く来ないかな! 能力を試したくてうずうずするぜ!」

「だめだ。我慢できない! あの女をいただくぜ」

スキルアウトが見た女は常盤台中学の制服を着ていた。
捕まっている6人の中で一人だけ意識を失っている。

「おいおい、怒られるぜ。でも、レベル3以上しかいない常盤台の女でも
 幻想御手は欲しんだな」

「いや、こいつは“おいしそう”だから俺が連れて来たんだよ。こいつで」

スキルアウトはスタンガンをポケットから出した。

「なんだ、そういうことならボスも怒らないだろ。みんなでおいしくいただくか」

「俺が連れて来たんだ。おれが最初だぜ。グヘヘヘヘ」

歩み寄ってくるスキルアウト達。他の人質は自分の身のことしか考えておらず、
助けようとはしない。

唯一人を除いては

「はい、ストップ」

西折信乃が立ち上がった。手錠をされているだけなので立つことはできた。

「あ〜あ、あんたらのボスがくるまで大人しくしているつもりだったのに、
 台無しじゃねえかよ。」

呆れたようにぼやいた。

「なんだ、邪魔すんなよ!」

「痛い目あいたくなけりゃ引っ込んでろ!」

「邪魔するにきまってるだろ。一人の女の子が大変な目にあうのに、何もしないわけ
 にはいかない。ということであなたたちは地面を味わってもらいます」

「あん? なに言ってんだ?」

「つまり、地面に這いつくばっとけっつってんだよ」

「はは、この人数を相手に、しかも手錠付きで何ができるんだ」

「そうだぜ! 俺ら全員レベル2以上はある! 勝てると思ってるのかよ?」

「逆に俺からも一つ聞きたい。いいのか?」

「あ? 何がだ?」

「たった30人で、手錠のハンデだけでいいのかと聞いてんだよ」

「ふざけんじゃね!!」


(さて、これ使っていたのは特殊飛行靴暴走対策室だったし、
  特殊飛行靴暴走対策室 → 室長の“鰐島” → “鰐島”と言えばあの人
 っていう連想ゲームで組み込んだ道もアレだし、手加減してやってみますか)

信乃はジーンズの裾を上げた。

見えたのは足首。そして足首に巻きついている装置と、2つの車輪。


A・Tが流行していた頃、A・T使用者の天敵がいた。

特殊飛行靴暴走対策室、つまりA・T対策の警察。

信乃の足首に付けているのは、特殊飛行靴暴走対策室が使用していた道具。

A・Tを付ける犯罪者を追いかけるには同じようにA・Tを付ける必要がある。

それで作られたのがこの覆面パトカーならぬ≪覆面A・T≫

A・Tを着けていないと
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