暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幻想御手
Trick16_サメの腹の中さ
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出したものは音楽プレーヤーだった。

「ただの音楽プレーヤーではありませんの。ふざけないでくださいな」

「ち、ちがう! 幻想御手は曲なんだよ!」

音楽プレーヤー。先日、信乃が持ってきた(正確には信乃の知り合いが渡した)
幻想御手の答えと同じだった。

(それでは、信乃さんが持って来たものは本物でしたの?)

白井は疑念を持ちながらも、男の言うことを信じることにした。

「まあとにかく、警備員(アンチスキル)に連絡を」

そう言ってポケットの携帯電話に手を伸ばした瞬間


「まちな、こいつがどうなってもいいのかよ」

いきなり声を掛けられた。

声の方を見てみると、一人の男がいた。

外見はコーンロウのヘアスタイルに筋肉質で長身、そして肌は色黒。
見るからにスキルアウトと分かった。

しかし問題は男ではなく、男が左腕に捕まえている人物。

「ご、ごめんなさい・・白井さん」

「佐天さん!?」

そう、先程スキルアウトに捕まっていた友人がいた。

戦っていたスキルアウトの仲間は全員倒していた。
戦いから時間がたっているから、もう逃げていると思ったが佐天は白井が心配で
近くに隠れていたところをこの男に捕まってしまった。

「ほう、知り合いか。そこに隠れてたから利用しただけだが、トレビアン!
 正解だったみたいだな。そいつを離しな」

「高千穂さん!!」

男、高千穂が現れたことで、偏光能力の男が白井から逃げた。

「高千穂さん! 助けに来てくれたんですか!?」

「そんなんじゃね〜よ。散歩してたらビルが崩れる音がして、お前が風紀委員に
 捕まってるからな。一応助けておこうと思ってな、感謝しろよトリック」

「は、はい! 一生ついていきます!」

「にしても派手だな」

高千穂はカレギになったビルを見た。

「あ〜これじゃあすぐに警備員が来るな。移動するぞ、トリック。
 常盤台の風紀委員、お前も来い。もちろん逆らわないよな?」

「うッ!」

掴んでいる佐天の首を少し締めた。佐天が苦しそうにうめいた。

高千穂の腕力では、白井の攻撃よりも早く佐天に危害を加えることができる。

しかも、今の白井は戦いの直後で充分には能力を使えない。

「・・わかりましたわ」

しかたなく白井はついていくことにした。

「ほらお前も行くぞ、トリック。あと、アジトに着くまでこの常盤台の奴には手を
 出すなよ。下手に暴れられても面倒だし、アジトなら存分に可愛がれるぜ」

「へ、へへ! わかりましたよ、高千穂さん!」

白井は大人しくついてことしかできなかった。



・・・・・・

・・・・・

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