暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第16話 魔人と英雄達は出会うようです
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

Side ノワール


シュウはジオンが死んでしまってからの約200年間、殆ど『闇』の中に造った私達の家に閉じ籠ってた。

・・・葬儀の時のシュウは、普段からは想像できない程に泣き喚き、

見ているだけで辛かったわ。


「…………ノワール。」


シュウが声を掛けて来る。

表情はいつも通りに見えるけれど、私には分かってしまう。


「お早う、シュウ。どうしたの?」

「俺は、そろそろ魔法界で動く。」


現在は1981年。既に帝国と連合が小競合いを始めているので、

本来動くにしては、遅いくらい。


「……大丈夫なの?」

「我乍ら女々しいと思うけど、これは……必要な弱さだと思うから。」


少し表情を崩して、悲しそうに笑うシュウ。


「……大丈夫。私は、…私とアリアは、ずっと一緒に居るから。」


私は、そっとシュウを抱きしめる。こんな事しか、出来ないから。


「ありがとう、ノワール。……行って来る。」


シュウも、私を抱きしめてくれる。

・・・慰めてあげないといけないのに、私はこれだけで嬉しくなって、満足してしまう。


「ノワール、アリアは?」

「そこ。ソファで寝ちゃってるわ。」


私が言うと、シュウはアリアの方に歩いて行く。

・・・・少しだけ寂しくなっちゃうのは、秘密。


「………アリア。行ってきます。」


シュウはアリアの額にキスすると、私の方にまた来る。


「アリアを頼むな。『闇』からは自由に出入り出来るから。

ああ、戦闘時は出れないけどな。」

「出れないんじゃなくて、出さないんでしょう?過保護なんだから……。」

「幾ら強くても、心配なんだよ。」

「……フフ、そんなの分かってるわ。」

「言わせたいだけだったのか?意地悪いな……。」

「失礼ね…。シュウ程じゃないわ。」

「それもそうだ。…行ってきます。」

「行ってらっしゃい。」


シュゥン!と音を残して、シュウは外に出て行った。

…そろそろ新しく妾でも出来る頃だと思うのよね〜。なんとなく、だけれど。


Side out




Side ?フードの子供?


俺は今、メガロメセンブリアのジジイ共に言われて、

帝国に攻められてる戦場に向かってるとこだ。


といっても、まだ戦闘が始まってる訳じゃねえから、

攻められそうな、って言った方があってっけどな。


「フフ…ナギ。まずは自己紹介しないといけませんよ。」

「あ?なに言ってんだ、アル?」

「最低限の礼儀と言う奴ですよ。

皆様初めまして。私はアルビレオ・イマと申しま
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ