―最後のジェネックス―
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斎王とのデュエルは決着したものの、エドに敗北してメダルを失った俺にはもう、ジェネックスに参加資格は既に無い。
そしてジェネックス最終日、壮絶な戦いを生き残ったデュエリストたちの頂点を決める、決勝トーナメントが開かれることとなった。
その参加資格は、ジェネックスのメダルを50個以上持っていること――デュエルせずに逃げ延びた者も多いため――となり、デュエル・アカデミアのデュエル場でトーナメントが開かれた。
そのトーナメントは始まる前の観客勢の予想を裏切り、デュエル・アカデミアの生徒が大多数を占めるという結果になった。
万丈目準、ティラノ剣山、早乙女レイ……多くの知り合いの名前が流れていくのを、俺は三沢と明日香と共にテレビ画面で見ていた。
「二人とも出なくて良かったのか?」
「俺はあのままだと斎王に負けていたからな。参加する資格は無いよ」
「私なんて、何にも覚えていないのに参加出来ないわよ」
三沢も明日香も真面目というか……それに加えて流れる名簿には、十代に亮、吹雪さんの名前が流れることはなかった。
亮と吹雪さんはあの時のデュエルで引き分けになったらしく、十代はプロデュエリストの大物狙いだったため、メダルを集めきれなかったというのが実情だが。
エドと斎王は、斎王の治療の為にひとまず先にデュエル・アカデミアから離れているし、彼らに参加する気はもう無いだろう。
「それより三沢……本当に行くのか?」
「……ああ。ジェネックスを見届けられないのは残念だが、俺の夢と言っても良いからな」
俺たち三人は廊下のテレビでトーナメントを見つつ、ヘリポートへと向かっていた。
三沢はジェネックス中にデュエルした、ツバインシュタイン博士に研究所に誘われ、三沢はそれに快く承諾したらしい。
ヘリコプターで帰るツバインシュタイン博士について行き、そのまま助手として活動することを、学園側にも了承させて休学となった。
「そうか……」
「三沢くんなら大丈夫、頑張ってね……それじゃ遊矢、三沢くん」
親友が休学扱いとなって残念がる俺の隣で、明日香が俺と三沢の二人の肩を叩いた。
「記念に、ね。二人でデュエルすれば良いんじゃない?」
「……もちろんそのつもりさ、明日香くん」
ヘリポートへと続く長い廊下を抜けた後に、もう発進準備が完了しているヘリコプターが一台ある、ヘリポートへとたどり着いた。
しかし、そのパイロットは未だ発進する気はないようで、ツバインシュタイン博士とともにジェネックスの中継を眺めていた。
「こっちも決勝戦といくか、三沢!」
ヘリポートは当然のことながら広く、俺と三沢がデュエルするスペースぐらいならば、容易くその場所を確保してくれる。
「見物客が
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