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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第三話 邂逅
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うにも見えるな。実物は見たことがないが、完成していたのか?」
「え〜? もう完成してたの? ウルスラからな〜んも聞いてないよ?」

 混乱する和音を置き去りにしてしげしげとユニットを見つめる3人組。
 和音は自分の所属を告げることも忘れて、思わず上ずった声を上げていた。

「み、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐!!」
「な、なにかしら?」

 いきなり珍妙な叫び声を上げた和音に驚きつつ、ミーナは先を促してくれた。

「し、失礼ではありますが、現在は西暦何年の何月何日でありますか!?」

 もし、万が一、和音の脳裏に浮かんだ仮説が正しければ、今現在の時間は――

「貴女、もしかして扶桑のウィッチかしら? ふふっ……宮藤さんといい、美緒といい、扶桑のウィッチは本当に面白い人たちばっかりね」

 育ちの良さを感じさせる柔らかな微笑みを浮かべるミーナ。向き合うもの皆を安心させる聖母の如き微笑みは、しかし今の和音を安心させるにはいささか力不足だった。いや、むしろ逆効果だったかもしれない。

「今日は1945年の4月3日よ? 面白いことを聞くのね」

 ああ、神様――
 自分の脳裏に浮かんだ仮説がこの上なく正しかったことを悟った和音は、どうしようもない虚無感から体中の力が抜け出てしまった。

「お、おい! 大丈夫か?」
「うわ! この子飛びながら気絶してるよ、トゥルーデ!」

 徐々に暗くなってゆく視界のなかに、いつか教本で見たウィッチらの顔が写りこむ。
 そして和音は確信した。
 

ああ――自分は過去の世界にやってきてしまったのだ、と。





「よっと……む、意外と重いぞ……?」
「ダメよトゥルーデ、そんなこと言っちゃ」
「でもすごく大きなユニットだね。私たちのより二回りくらい大きいんじゃない?」

 ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケとゲルトルート・バルクホルン、それにエーリカ・ハルトマンの三人は、器用にも飛んだまま気絶するという珍芸を成し遂げた和音を、半ば抱きかかえるような格好で、着水していた二式飛行艇に降り立った。顔立ちや口調から扶桑人であると判断したためである。扶桑人の扱いなら、同じ扶桑人である坂本に任せるのがよいと思ったのだ。

「どうかしら、美緒。何か分かりそう?」
「……いや、ダメだな。少なくとも私と同じ海軍の所属ではなさそうだ」

 二式飛行艇の翼面に寝かされた和音を囲む十二人のウィッチたち。
 彼女らの中で、和音が未来人であると気がついている人間は皆無だった。

「なぁ少佐。このまま海上に留まるのは危険だ。とりあえず、基地に帰還してから考えないか?」

 豊かな胸を揺らしながら言ったのはシャーロット・E・イェーガー大尉。彼女もまた、和音の時代
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