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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第28話 キリトと5人のパーティ
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うから、彼らに関しては大丈夫そうだ。

「そうか? それで何か様なのか?」
「いや……その、一緒に来ないか? たまには……さ」

 キリトが誰かを誘う。あまり無い事だ。フロアBOSS、フィールドBOSS、攻略会議等で、誘われた事はあるが、それ以外となれば、特に記憶にない。

 誘われたリュウキだったが、首を横に振った。

「………残念だが、まだ する事があるんだ」

 そう言うとリュウキは、顔を暗める。

 思い返すのは、見つめ直すのは、自分の心だ。

 さっきは、一笑し、一蹴した感情。羨ましく見ていたと言う事、それが、ありえ無い事なんて事は無いのだ。1人だったから、無意識に強がったんだろう。 今はキリトが前にいる。あまり嘘をつきたくない。
 

 それでも、リュウキには最後の一線が越えられなかったのだ。


「悪いな……キリト。誘ってくれて、ありがとう」

 その返事をもらったキリトは、以前から思っていた事を確信をしていた。それは、レイナにも言われた事でもある。
 本当に誰かと組むのが嫌なだけなのなら、こんな断り方はしないだろう。


――……この男は何かを背負っている。


 いつか、それはレイナに聞いた言葉だ。今ならよく判る。
 確かに、集団行動に馴染めないのは自分も同じだ。
 だけど、リュウキのそれは何かが違う。自分のそれとは比べ物にならない何かを持っている気がするのだ。

 リュウキとは、BOSS攻略の時は共に参加する。その際、彼は迷ったりはしていない。そして、拒否もしたりしない。

 あの時と今。その差はいったい何なのか、いったい何が彼を抑えつけているのだろうか。この時のキリトにそれを知る由も無かった。


「……キリト、行け。また……襲われているかもしれないぞ? 近くにいるとは言え、何が起きるか判らないんだからな」 
 
 リュウキはそう言うと、後ろを向いた。

「……ああ、わかった。じゃあ……」

 キリトは遅れて手を上げた。
 
「次のBOSS攻略でな……。たまにはコンビを組むっていうのも悪くないだろ?」

 笑って言った。リュウキはその言葉を聞いて。

「………ああ、そうだな。……また、な」

 リュウキは振り向かず、手を上げてそう応えて、迷宮区の奥へと消えていった。



 リュウキの姿が見えなくなった所で、キリトは考える。彼が消えていった方を見つめながら。

「アイツに……いったい何が…………」

 キリトは、柄にも無く心配しているようだった。だが、同時に矛盾も感じる。

――いったい、アイツの何を心配するのか?

 あの戦闘能力、洞察力、観察力。全てのスキルが一線を越えている。ゲームバランスを崩しかねない
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