幻想御手
Trick15_まるで幻想御手(レベルアッパー)みたいね
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すのね」
「資料の他に役に立ちそうなものがあって、それを探すのに時間がかかってしまって
本当にごめんなさい」
「信乃さん、腰が低すぎますよ、あははは・・」
信乃の謝りっぷりに初春は苦笑いした。
信乃は佐天とすれ違ったすぐ後に喫茶店には着いたのだが、外脳生理学の学者は
もう帰ってしまい、間に合わなかった。
「それに大丈夫ですよ。その資料は後で送っても大丈夫だと言ってましたし」
落ち込む信乃を初春がフォローした。
「ありがとうございます。でも、私はこれを渡して直接話を聞きたかったんですよ」
信乃は紙袋から携帯音楽プレーヤーを取りだした。
「なんですの、それ?」
「昨日、私の知り合いの探索者にお願いして、今日の朝に送られて
来たものです。調べてもらった内容は
幻想御手についてです」
「「幻想御手!?」」
「都市伝説となっている幻想御手。
病院で少し話しましたが、書庫と実際の能力値が違う人が多い。
ただの都市伝説として片付けるにはタイミングが良過ぎる、いえ悪すぎる。
そして裏技や反則技にはリスクが付き物。そのリスクが原因不明の昏睡であれば
少し無理矢理な気はしますが、話しに辻褄があう。
それで幻想御手について調べてもらっていたのですが・・・・・
送られてきたのがこの音楽プレーヤーだったんですよ。
しかもそれ以外の説明はなし・・まったく、ちぃくんは・・」
「その人何者ですの!? わたくし達も木山先生に幻想御手について話しましたが
知らないとおっしゃっていましたわ!
と言うよりも昨日頼んで今日までにもう見つけましたの!?」
「『銀河系の中で起こっていることで探れないことはない』との噂があります」
「うわ〜・・」
すごすぎる噂に若干引いた白井だった。
「ただ、コミュニケーションがまともに取れないので、これの何が幻想御手なのか
わからないんですよ。答えを見つけて終わり。説明なし。そういう人なんです」
「それで木山先生に見せようとしたのですの?」
「はい。専門家なら何かわかると思って。
でも、もう少し自分で調べて答えを見つけることにします。
その学者さん、木山さんもいきなりこんなのを渡されても困りますしね」
「信乃さん!! その≪ちーくん≫さんを紹介してください!! そんなすごい人に
会ってみたいです!!」
情報収集が得意な初春にとっては尊敬を感じるのだろう。興奮している。
「≪ちーくん≫ではなく≪ちぃくん≫です。残念ながら今刑務所に服役中で会うことも
できないですし、さっき言った通りにまともに話せる
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