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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#11 薄れゆく意識
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、再び……あの声が聞こえてきた。


『まだ…… 早すぎたか………?』

――あれ………この声って………。 あの時の……声………?


 理解をする事は出来たけれど、意識を保つ事が出来なくなってきた。


『……時が来るまで……、休むがいい。 既に運命の歯車は動き出した』


 朦朧とする意識の中で、その声(・・・)は続く。


――運……命……?


『体は全く動かせないだろうが……… 見えるだろう?』


 その声に誘われるままに、視線を動かすと……、アクゼリュスの人達。レイやガーランド、サラの間を縫って、あの男の人が、そしてもう2人が視界に映った。


――……え……? さっき一緒に戦ってくれた男の人と……小さな女の子と男の子2人……?この子はサラよりは歳は上、なのかな……?

『目覚めたら…… その者らについて行くがいい………』

――まって…… まって…… お前は……一体………。もう、……だめ、だ…… いしきが………また………。


 それが、最後の言葉だった。暗闇に引きずり込まれる様に、見せる視界とそして意識が闇の中に消えていった。
 残った声は……、もはや聞こえていないであろう、彼に向かって続けた。




『………それも含め…… いずれは明らかになる…… 聖なる焔……と共に……を解放せよ………』











 いや、まだアルには聞こえた。ほんとのほんと。……最後の最後に、聞こえたのは、サラの泣き叫ぶ声だった。

そこから先はもう、完全に電源が切れたかの様に真っ暗になったのだった。


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