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変人だらけの武偵高
5話
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(何を言ったんだキンジ……!)
ごほん、とキンジが一つ咳払いして。
「で? 俺とアリアが何だって?」
「ずばり、二人は恋愛ハリケーンの真っ只中なんだよ!」
「……それで?」
「それでそれで、二人の服がボロボロなのはそうなるようななんらかの行為をしたからなのではないのかと推理したの! どうどうキーくん、この推理にどっか穴があるかにゃー?」
背中のランドセルから猫耳を取り出して、そんな猫撫で声で問う理子。可愛らしいといえば可愛らしいのだが。キンジはデコピンを食らわせてやる。
額を抑える理子を余所目に、キンジは小さいながらよく通る声で(ちなみにこれは武偵には必須スキルだ。基本用途はパニック時の一般人への指示等)、クラスメートたちに告げる。
「言っておくが、俺とアリアはそんな関係じゃない。今朝俺が襲撃を受け、彼女は助けてくれただけだ。他には何もない」
「それは違うわ」
いい感じの締めをしようとしたところで、またも別方面から邪魔が入る。声で分かったが一応確認すると、ピンクブロンドの髪を二つに結わえたアリアが、頬杖をつきながらにやりと笑った。
尖った犬歯がちらりと見えた。
「キンジは私のパートナーにする。彼は未だ受け入れていないけど、これは決定事項よ。彼はもう、私のターゲットなの」
どこかから、ふぅー! という野次が聞こえた。
キンジは取り敢えず理子にもう一度デコピンした。
「キンジ、緋弾に手を出したのか?」「なんて命知らずなヤツ……!」「……へえ、流石手が早いね」「気狂いの異名は伊達じゃないってことね」「フケツよフケツ!」
などと口々に謂れのない事を散々に口にするクラスメートたち。
「だから違う! お前も勘違いされるような事を言うな!」
(またアリアって呼んでくれない……他の人と話す時は私の名前言うのに……)
しょぼんとツインテールを萎ませるアリアを他所に、キンジは学友たちに呆れの溜め息を見せる。
「……はあ。もう良いだろ? なんか質問があれば昼休みにでも聞きに来い。まあ、受け付けるかは分からんがな」
取り合う気もないが、今はこう言っておくのが無難だろう。ちぇーなんて声を上げながら、クラスメートたちは散り散りになっていく。
「……で、なんでお前が隣なんだ」
「あら、不満?」
キンジの吐いた毒をさらりと受け流すアリア。話を聞くと、どうやら武藤が代わってやったらしい。キンジのことを思ってのことなのだろうが、余計なことをと内心思う。
「不満ではないさ。だが面倒なことになりそうだと思ってな」
「心外ね。英語の授業なら、分からないところを教えられると思うけど。一般教科の成績は振るわないって聞くわよ、キンジ」
「誰情報だよ……間違っちゃいないけどな」
新学期そうそう、面倒なことに巻き込まれた。この時のキンジは、アリアに出
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