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FAIRYTAIL転生伝 〜 黒き魔王は妖精と共に 〜
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・・」
男の顔がぼこぼこになり、完全に無力化できたことが確認できた俺は、そのままその場で倒れ伏した。
「兄貴ッ!?」
マリアが悲鳴をあげながら近寄ってくるのを感じたが、もうそれにかまう余裕がなかった。
(体の力が・・・抜けて・・いく)
どうやら血を流しすぎたらしい。もう体を動かそうとしてもまったく力が入らなくなっていた。意識も遠くなってきた。
「兄貴!兄貴ちょっとしっかりして!!」
叫びながら俺の体を揺さぶるマリア。見るとその瞳からは大粒の涙が流れていた。
(こいつ・・・、こんな表情するんだ?)
思えばここ数年、こいつの顔は殆どしかめっ面でしか見たことがなかった気がする。
そこで俺はあることにふと気付き苦笑する。
俺はそれほどこいつと向き合おうとしなかったことに。
(そ・・・りゃあ・・見たこと・ない・・・はずだわ・・な。見ようと・・しなか・・・ったん・だから)
薄れゆく意識の中で思う。こんなことになるのならいくら嫌われていてももっとちゃんとこいつと話しあっておくべきだった。
そうすれば、たった一人の妹に嫌われたまま死ぬなんてことにならなかったのに。
「マ・・リ・・ア・・・」
「な、なに・・・?」
「ごめ・・・ん・・な?」
そうして男の意識は闇の中へと沈んでいった。
「あ、兄貴?ちょっと、嘘でしょ?そんな・・・いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!!?」
自分が救った者に深い悲しみを刻み込んだまま・・・・・。
『ほう、なかなかおもしろい男だ。魂も強さもなかなかなようだし……。決めた。今回はあの男にしよう』
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