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英雄伝説 零の軌跡 壁に挑む者たち
17話
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る捜査手帳を取り出すと納得してくれた。

「好きに見ていけ。買うときは手帳が許可証になる」

武器屋は買い換える以外にもやることは多い。簡単な補修パーツが売られておりそれ用のメンテナンス器具が借りられるからだ。
愛用の武器は個人で修理、整備が出来なければ業者に頼んで修理してもらうか買い換えるしかないが、個人用の武器は手触りに慣れ親しむためにも、また経済的にも安上がりなので出来るだけ個人整備を行うのだ。
そして多くの武器は導力化しているため、導力弾や導力波を放つ銃や杖は元よりトンファーやハルバートなど、搭載されたオーブメントが機能しなければ威力が大きく減退してしまう。

「なあ、お前らがセルゲイの言っていた支援課だろう?遊撃士とはどうなってるんだ?商売敵になるんだろ?お前らが出入りするようになって入り辛くなるのは困るんだよ」

突然の店主からの質問に整備中の支援課の皆は驚いた。
だが、店主の読んでいた本がクロスベルタイムズだったことで言葉の意味がわかった。
遊撃士との関係を聞きたいのだろう。

「警察と遊撃士協会は協力関係にありますので問題はありません」

エリィがにこやかに答えたのだが仏頂面の店主は、そうならいいんだがと一応納得したようだが、お互い微妙な関係の組織がかち合って問題が起きないかという心配は消えていないようだった。
この店主ジロンドは見た通りの物臭で、あまり仕事熱心ではないが、固定客が減ることや問題が起きることは遠慮したかったようだ。



武器の整備を終えた支援課はオーバルストア、ゲンテンに向かった。
中央広場に位置するそれは表にデカデカとネオンで装飾された看板が象徴するように内部は非常に近未来的なデザインで洗練されていた。
掃除は行き届き、観葉植物まで配置しており、見やすいように製品は各々のコーナーに集められ性能表まで表示されている。
ショーケースには老舗導力メーカーの製品がロゴ付きで並んでいる。
支援課の一同は製品の多さに感嘆の声を洩らした。
特にロイドは呆気に取られて、3年前までは普通の工房店だったのにと感慨深げに驚いていた。
しかしティオは別の意味で感慨深かった。
(随分、エプスタインらしくなってますね)
3年前、ここでみっしぃに出会わなければ、財団に参加しなかっただろうし、でなければ自分は今ここにこうしていないだろう。
ある意味では出発点となった場所だが、店全体が改装されたようで内装は見覚えのない間取りや講習をやったテーブルや担当者と話した部屋などがなくなっていた。
それが少しだけ寂しかった。


支援課は戦術オーブメントの調整を行うべくサポートカウンターの店員に各種調整を頼んだのだが、店員とお互いに目が合った瞬間、ロイドは驚いて声を上げた。それは相手もそうだったよう
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