17話
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ディにティオが杖を掲げて提案した。
杖の先端の機械を動かしてみせると小さな発射口が姿を現した。
「そいつはどれぐらいの範囲で狙えるんだ?射程は?連射はどうなんだ?できるだけ詳しく頼む」
「調節にもよりますが上下左右で大体1アージュ前後の導力波を撃ち込めます。最大出力では50アージュは届きますけど、有効射程としては15アージュが限度かと。連射は、試作品ですので利きません」
性能を聞き少し考えたランディは、「なら最初にティオすけ砲をぶち込んで機先を制するというのもありだな」と奇襲作戦に変更した。
ティオの持つ魔導杖の放つ導力波攻撃の最大の利点は点や線ではなく面で攻撃出来ることで命中率がとても高いことだ。それを大火力、大射程で撃てれば護衛の小型魔獣を引き剥がすのも楽になり包囲に持ち込める。
このあとも細かな戦術が話し合われたが、包囲出来るような場所まで誘い出すなんてことは出来たばかりのチームでは難しいと頭で考え過ぎるのは良くないと今までの作戦は頭の隅に置いておいてくれと言って、単純に見つけて仕掛けるという作戦に決定した。
「まずはデカコウモリを見つけ出して、ティオすけが狙えるなら撃つ。それで致命傷を与えられたり護衛の雑魚を蹴散らせたらならそのまま仕掛けて、外したりあんまり喰らってなかったら撤退する。そこんところよろしく」
退路の確保が重要であることは前回の戦いで皆が身に沁みているのでロイドが無理し過ぎない、負けないことが大事だと発言した時も皆が同意した。
最初から逃げ腰で格好がつかない指示だったが初の大型魔獣相手に慎重に行きたいロイドの思いが感じられからだ。
「じゃあ作戦も決まったところで武器とオーブメントの調整に行こう」
駅前のジオフロントAに行く前に済まさなくてはならない準備が二つあった。
武器の整備とオーブメントの調整である。
戦闘ではどちらが欠けても準備万端とは言えない。
まず支援課ビル近くにある寂れた武器屋にそれぞれの武器が消耗しておりその簡単な修理、整備を行うために向かった。
ジロンド武器商会は個人経営店であり、狭い店内の壁には新製品の情報を知らせる薄汚れたポスターがいくつも貼られ、あるいは破れており、商品は猥雑に陳列されており、武器特有のオイルや鉄臭い臭いが充満しており、あまり掃除も行き届いてはいないようだった。
入店するとレジカウンターに座る中年の店主ジロンドが本を読んでいた。
ジロンドは4人を一瞬だけ見て面倒臭そうに対応した。
「坊主らな、クロスベルじゃ許可証がなきゃ武器は売れねえんだ。さっさと帰れ」
しっしと追い払うように手で払った。
「いえ俺たちはクロスベル警察の者ですけど」
名乗った4人にお前らが警察?と疑わしい目で見てきたが胸のバッジと身分証にな
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