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第三十九話 二人の誘惑
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に近づいてきた。

「大嘘付き君にしては物凄く強かったね。ユージーン将軍はALOの中でも最強プレイヤーと言われているのに勝っちゃうなんて、インプの秘密兵器・・・だったりするのかな?」

「Getcha(まさか)。俺達はしがないフリーの用心棒だ」

「ぷっ、にゃははは♪」

シュウの言葉にアリシャは笑い声を上げるとシュウの左腕にゆっくり自分の身体を絡め、横目でシュウを誘惑する様に話しかける。

「フリーなら君、ケットシー領で傭兵やらない?三食おやつに昼寝付だよ?」

「なっ!?」

その光景に驚いたのはシュウではなくリーファだった。シュウ本人はそんなに動揺はしていなかったみたいだったが・・・

「おいおい・・・何やってんだ」

「シュウ君と言ったかな?どうかな?個人的興味もあるので礼も兼ねてこの後酒でも・・・」

「アンタもか・・・」

サクヤも右腕に絡めてきた・・・まさに両手に花状態だった。
その状態を見たリーファはさらに顔を引き攣らせていた。キリトに至っては「何やってるんだよ」と思わせんばかりか頭を抱えていた。しかしシュウはリーファの顔を見て好からぬ事を頭に思い浮べた。

「ずるいよ〜サクヤちゃん!色仕掛けはんた〜い!!」

「人の事が言えた義理か!密着しすぎだ、お前は!!」

二人がシュウを間に取って言い争っている時にシュウがリーファに聞えないように話しかける。

「お二人とも少し良いかな?」

「「?」」

シュウがニヤリと悪戯な笑みを浮べるとその内容を話すと二人は少し顔を赤らめる。そしてその内容を決行した。

「俺を雇うってんなら勿論それなりの対価ってモンを用意してくれんだよな?俺が望む物をな・・・」

そう言うとシュウは左腕を掴んでいたアリシャの顎をクイッと上げて自分の視線に合わせる様にすると何を考えているかを彼女に連想させるように艶の入った言葉を言い放つ。

「ふ〜ん。もしシュウ君が望んでるのならイイんだよ?何を望んでも・・・ネ」

「なっ!?ちょっと!シュウ君!?」

シュウとアリシャのやり取りにリーファは顔を赤らめながら驚きの反応を示していた。

「確かサクヤだったか?俺を酒に誘うのは構わねぇが・・・俺は酒を飲むと自我が保てなくなるんだ。つまり、アンタは俺から何をされても構わねぇて言ってる事になるぜ?」

「ふっ・・・私を甘く見られたら困るな。それに言った筈だが?私は君に興味があると」

アリシャに引き続きシュウはサクヤを誘惑し始めた。そして等々我慢できなくなったのかリーファがシュウの背後から服を掴み、突っ掛かった。

「ダメです!シュウ君は私の・・・私の・・・」

リーファは二人にどう反論して良いのか分からずに口を濁らせていた。

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