Mission 7 新たな男性適合者
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。
なんだ?なにかしてしまったのだろうか、怒られるのだけはイヤだな……。
「はぁ…そう怯えるな、怒ったりはしない。デュノアの面倒を見てやれ、同じ男同士だろう?……それでは、解散!」
それだけ言い、チフユが教室から出ていくと他の生徒がトレーニングウェアを取りに向かう。
半数以上はまだ席についたまま喋っているが。
「君がアンリエット君?初めまして、僕はシャルル・デュノア。よろしくね」
「あぁ、よろしく。あと俺の事はゼロでいい」
「じゃあ、僕の事もシャルルでいいよ」
「ん、わかった」
あいさつを交わしながら教室を出る。なにも言わなくてもシャルルはついてくる。
物分かりがいいのか、ただ俺の行動のまねをしているのか。まぁどちらでも説明の手間が省けるからな。いや、だが説明はしなくてはいけないか。
「こうやって、実習の度に俺たちは移動する。アリーナの更衣室で着替えなくてはいけないからな。そしてアリーナまでは結構な距離がある。素早く動かないとチフユに怒られてしまう」
「うん。わかったよ」
ニコリと笑うシャルル。
似ているな……シエルと。やはり男子には見えないんだが。
いや、こんな事を考えている暇はなかったな。
早くしないとまた、絡まれてしまう。
Side --- シャルル
なんか、難しそうな顔してるな。
でも、ばれてないよね?こんなに近いけど不自然だったりしないよね?
ん?なんか足音がさわがしくなってない?
「あ、噂の転入生発見!」
「それも、アンリエット君も一緒だ!」
「なん……だと……?」
「聞いた? こっちこっち!!」
「先輩方もこっちこっち!!」
「二人で並んで仲よさそ〜!!」
「ちょっと待って! 私今日アメないよ!」
「アメって何のことかな?」
「ん?」
気になって横を見てみると背の高めな女生徒にぬいぐるみのように抱きかかえられているゼロの姿があった。
口がもごもごしてる。あぁ、お菓子詰められたのか。
一瞬のうちに何があったんだろう……。
「はなしてくれ、授業に遅れてしまう」
「大丈夫、時間はまだまだあるから。ほら、プレッツェルだよ〜」
「着替えとかにも時間がかかるんだが」
「は〜い。クッキーもあるよ?」
「あ、ありがたいが、時間が」
「ほらもう交代しなさいよ」
「しょうがないなぁ。もう」
「ゼロ?」
「シャルル……助けてくれ」
縋るような目で見てくる。こんなの……助けないわけにはいかないじゃないか。
ここで自分だけ逃げたらあとで後悔にさいなまれそうだし。
「行くよっ!」
ゼロの手を引き一気に走りだす。
ちょっとゼロに負担掛けちゃったかな?
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