九話
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いが浮かぶ
恐らく同じに護衛として契約に来たのだろう。話し合っていた片方、筋肉質で顎鬚を生やした男性がこちらを向く
「坊主、冗談は言っちゃいけねぇ。ロクに戦ったことのねぇのにあんまり口出しちゃいけねぇよ」
「汚染獣との戦闘経験だったらありますけど?」
「ほう……何回くらいだか言ってみな」
「ええと……確か三十回は越えてます。ただ、老生体とはまだ戦ったことはありません」
自分としては正直に答えたつもりなのだが、男はその言葉に呆れた顔を浮かべる
そして今度は違う男性。恐らくだが、キャラバンの側だろうメガネをかけた男が話してくる
「老生体というのが何かわからないが……それが本当だったら頼もしいね。まだ彼らとの契約が終わってないから、本当なら是非とも契約したいくらいだよ」
「本当ですか!」
「ああ。……君の話が本当だったらね」
本当のことを言っているのに信じてもらえない。ここにきて実感したことだが、自分の見た目が見た目である以上仕方のないことなのだろうが引くわけにはいかない
どうしたものかとレイフォンが考えていると二十歳程度の青年、先ほどルイと呼ばれていた彼が錬金鋼を復元しながら前に出てくる
「まどろっこしいことしてんなよ。んなもんやってみりゃ分かるじゃねぇか」
「馬鹿なことを言うな。お前はその喧嘩っ早い性格をどうにかしたらどうだ」
「聞き分けのねぇガキには鉄拳で教えろ。そういって殴ってたのはどこの誰だよ」
「……戦えばいいんですか?」
どうやら出てきた青年はこちらの実力を試そうとしているらしく、父親とおもしき人物に文句を言っている
そして、面白そうな顔をしたキャラバン側の男性も口をはさむ
「……そうだね。もしここにいる人たちに勝てたら、君と契約しよう」
「本当ですか?」
「ああ、嘘は言わないよ」
「ほらオヤジ。向こうもああ言ってんだからいいじゃねぇか」
「……勝手にしろ」
もう知らんとばかりに下がった髭の男性の代わりに、青年が一歩前に出て復元した武器、手に付けた鉤爪のようなものを翳し、全身に剄をめぐらす
口をはさむだけのことはあるのか、見た限り彼らの中で一番の実力を持つらしい。こちらを舐めているとしてもたたずまいから実力が分かる。けっして雑魚ではない
レイフォンも錬金鋼を復元し、剣を握る
「ほら、来いよ少年」
「……では行きます」
汚染獣ほどではないが、表情が抜けていくのが分かる
言われたとおりに剣を構え、全身に剄を巡らし?????レイフォンは消えた
「??????っ!!」
莫大な剄が空間に溢れたと思った瞬間、相対していたレイフォンの姿が消えたことに青年は驚く
だがその
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