暁 〜小説投稿サイト〜
鋼殻のレギオス IFの物語
九話
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
繰り返すだろう年齢。だからこそ様々な仕事の告知は低くとも十代後半、ひいては二十代以降の者を対象にしたものだった
 一応金ならばまだ余裕はある。全額預ければとリーリンにはいったが、それでは出ている間どうするのだと詰られ、持たされた分の金が。レイフォン一人ならおそれくだが一か月、二か月ぐらいなら持つだろうだけ十分にある
 しかし、だからといって時間をかけるわけにはいかない。それでは出てきた意味がないのだから
 やや心中に焦りを浮かべながら、目を凝らして仕事を探していたレイフォンは一つの告知を見つけ、手にもってよく見る



≪護衛求む≫
・内容  放浪バスによる他都市への移動までの間のキャラバンの護衛。可能なら、帰りの分までの契約が望ましい
・条件
 年齢  不問
 力量  危険が訪れた際、対処できるだけの十分な力量。汚染獣経験があるものが望ましい
・期間  片道ならば大凡一週間から二週間。往復ならば滞在期間を含めて大凡一年

{備考}  金額については人数、契約内容を踏まえたうえで話し合いの上決定。力量に関しては確認を含む
…………


 それは五日前に出されたものであり、期日は今日。望むものは明記された場所に来るようにとのこと
 色々と調べてみて分かったが、固有の放浪バスを持ち都市を行き来するもの達は護衛を雇うことが多く、仕事の中でも金額は高額らしい
 汚染獣との交戦経験なら老生体を除けばいくらでもある。年齢が不問とあるのだ、行ってみるのも悪くはないだろう
 ホテルに荷物を置き貴重品と錬金鋼を持ち、レイフォンは一縷の望みをかけて向かっていった


















 やや中心部を外れたとはいえ、人の行き来がそこそこ多く、近くには飲食店も立ち並ぶ通り
 その近くにある開けた広場。そこが明記されていた場所だった

「……では、片道のみということなのでこの位が妥当だと」
「いやいや、それはちっとなめてねぇか? こちとら十六人だぜ、もう一声ほしいな〜」
「ルイ。口を挟むな」
「フム……ならばこれでは?」
「だーかーらー。もう一声だって。いざという時命かけるのはこっちなんだか……ってぇなオヤジ」
「ハァ……もう一度言う。お前は口を「あの〜」はさ……何だ?」

 レイフォンは指定の場所についたのはいいものの、どれだか分からないので近くにいた人物に尋ねる

「あの、少し聞きたいことがあるんですが」
「ああ」
「護衛の告知にあった場所はここでいいんでしょうか?」
「……そうだが。それがどうした」
「その、護衛の仕事に応募したくて」

 冗談だとでも思ったのか、その言葉にその場にいた全員、それぞれ五人ずつぐらいの集団が二つで合わせて約十人の顔に苦笑
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ