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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
実は原作通りのもあった。
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野は肯定し、片瀬は無言で頷いた。

 俺は心臓辺りの胸に耳を当てる。

ドクン……ドクン……。

「……生きてる……」

「三尉、この女性は軽傷しているだけです」

 傷があるか調べた水野がそう言った。

「片瀬ッ!! 衛生科の連中を呼んでこいッ!!」

「はいッ!!」

 片瀬が衛生科がいるテントまで向かう。

「それにしても激戦だったみたいやな……」

 生存していた女性は服がところどころ破れて、胸も左胸が見えていた。

「三尉、取りあえず何かを着せましょう。このままだと自分らは誤解されますよ」

「だろうな」

 俺は迷彩色のタオルで女性の胸を隠す。

「うぅ……」

 その時、女性が目を開けた。女性はボンヤリと俺を見ていたが、自分の胸を見た。

 ちなみに触ってないからな。タオルを巻いた状態だからな。

「〜〜〜ッ!!」

 女性はいきなり叫んで俺にアッパーを……へ? アッパー?

「グハッ!?」

「せ、摂津三尉ッ!?」

 俺は水野の叫び声を聞きながら気絶した。


――日本東京、民自党本部――

「……それでは君はゲートがいきなり閉じる可能性があると言うのかね?」

 北条前総理大臣から後を引き継いだ本位民自党総裁――内閣総理大臣は木戸孝に聞いた。

「あくまでも自分の視点からです総理」

 摂津の親友であり、一年生衆議院議員ながら防衛大臣政務官の木戸はそう補足する。

「今のゲートは何が起こるか分かりません。幸いにもゲート先の特地には派遣の陸自と空自がいますが、あの日いきなり現れたゲートがいきなり閉じる可能性もあります」

「……確かにそうだが……」

「そこで、一応ながら自給自足の支援してみてはどうですか?」

「自給自足か?」

「はい、ゲートがもし閉じる時、地震や津波のような前触れがあるかもしれませんがもし前触れが無くいきなり消えた場合、派遣した隊員達は日本からの補給が途絶えて戦国時代へタイムスリップした映画のような結末になるかもしれません。ですが食料対策で水田や畑の耕しや石油の精製工場、武器弾薬の生産工場を作ればある程度の自給自足は出来るでしょう」

「しかしゲートが閉じる可能性が君の中であるならば特地から撤退して銀座のゲートを警戒した方が良くないかね?」

「確かに総理の意見は尤もですが、それでアメリカが納得しますか? 彼等は中近東で手一杯なため石油や鉄鉱石等の資源は欲しいはずです」

「……彼等のために自衛隊の隊員を犠牲にしろと言うのかね?」

「犠牲ではありません。眠っている日本をたたき起こす必要があります。その役目が特地の隊員達なのです」

「……分かった。水田や畑の耕しからを農水省
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