七話
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る
「言い分があるのは分かるが、目的を同じとする同士だ。仲良くしようじゃないか。これ以上、天剣の権威を貶める訳にはいかない。君たちなら、その為のなすべきことが分かるはずだ」
「君たちの尽力により、私が王となった暁には、君たちの武門への報償を約束する」
それが意味するのは、女王の暗殺による王位交代。直接的な言葉を出さずとも全員が理解している
ミンスは彼らを集める際、ユートノールの確執についてではなく、あくまでも天剣の権威の失墜などを説いた。そして、彼らが此処に居る理由も把握している
グレンダンにおいて、天剣授受者とは武芸者の目指す最高位であり、純粋に実力のみによる称号。だからこそ憧れとなり、次は自分が、と彼らの所属する武門の戸を叩く
それ故、自分たちと関係の無いものが天剣にあることはある種の脅威となるが、これまで自ら武門を開こうとするがいなかった為にさほど問題ではなかった
だが、今回は違う グレンダンにある無数の内の一つである小さな武門が生む、最小の天剣授受者。それは新たな大規模武門の名乗りの可能性であり、他の武門の権威失墜につながる
カルヴァーンは自らが創始した武門であるミッドノット流
サヴァリスは初代グレンダンの王の天剣が創始したルッケンス武門
カナリスは三王家において当主から外れた子弟による武門、リヴァネス
それぞれがここグレンダンで盛隆を誇る武門の関係者であり、今回の事で影響を受ける武門の者
それ故、それぞれの武門の長達の思惑からここにいる
この日の為に、ミンスは最初に噂を聞いた時から動き始めており、内容を把握して直ぐに今の状況がある
もっとも、ならばその子供の方を何とかすればいいのではという意見もあったが、それではまた他の場所から出てくる可能性があるだけであり、王が変わらない事には意味がないと諭した
「それで、どのようにするつもりですか?」
「最も危険視するべきはリンテンスだ。奴が王宮に近寄れない時を狙う。カルヴァーンの言う通りならば、次の天剣が出動するほどの時が契機だ。恐らく、そう遠くは無いはず。特別な合図は送らない。開始と同時に作戦に移ることをお願いしたい」
そのミンスの宣言通り、そう遠くないうちに機会はやってきた
二週間後、老性体の発見が報ぜられる
足を進めるごとに荒野は硬い靴底を通し、その衝撃を足に伝える
外縁から十キロメル。目的地にたどり着いたリンテンスは標的を視界に収める
地を這う蛇のような巨大な肢体
老生三期。それが今回のリンテンスの相手である。だが、その姿は既に満身創痍だ
やろうと思えば数十キロメル
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