七話
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あれば家を継ぐのは父の兄弟でなく、残り二王家の当主の子の中からということとなる
アルシェイラに子がいない以上、ロンスマイア家の誰かが継ぐこととなる
アルシェイラは合法的にユートノール家を滅亡させるつもりだとミンスは思っている。だからこそ、今の状態がまるでそのことを意味しているかに思え、見過ごすことが出来ない
王家の結婚相手は三王家内にいなければ、次点として天剣授受者の中から選ばれる
単なる遺伝子保持者ではなく、その血の実力を持って
女王の婚約者として、本来の家の立場を取り戻すため
ミンスは家を守るために何としてでも天剣にならなくてはいけなかった。だが、その機会が潰されようとしている。戦う機会すら与えられない
今のミンスにはあと一本が埋まるまでに時間が、まるで断頭台へのカウントダウンにさえ思える
だからこそ、ミンスはこれが謀略だと信じる。女王の悪意なのだと確信する
「ならば、私にも考えがある」
俯けていた顔をあげ、窓から見える風景を睨む。その先にある、王宮を
アルシェイラは自分をいずれ殺すつもりだ。だが、むざむざとそれを受け入れるつもりなどない
追い詰められたものに権威など通用せず、ただ牙をむくのみ
整ったミンスの横顔に、その若さには似合わない凄惨な表情が浮かぶ
「……王が絶対不可侵だと思わない事だ」
傷ついた手から、ただ血が流れていく
「あ、それ僕のー!」
「いーじゃん。かわりにこれあげる」
「すみません、それ取ってもらえますか?」
「これ? はい、どうぞ」
「それ嫌い。返せー!」
「ありがとうございます」
「ええと、あの、その……」
「こら、好き嫌いしないで食べなさい。後、人の物とらない」
「「はーい」」
「……」
「あの、クラリーベル様?」
「そうだ、お味はどうですか?」
「とても美味しいです。 ?どうかしましたか、レイフォンさん」
昼食時。子供が多く大人数故に中々にカオスな空間で、やっと届いたレイフォンの声に反応し、共に席についていたクラリーベルとリーリンが顔を向ける
最近やっと様から抜け出せながらも、さん付けに慣れない中疑問を返す
「どうしてクラリーベル様が一緒に昼食を食べているんですか?」
「そんなの、リーリンさんに誘われたからじゃないですか。あなたもいましたよね?」
少し離れた所に座っている養父が無言でいる理由をさらっと返され、レイフォンは何か変なことでも有ったのかと首をかしげるクラリーベルの方を見ながら記憶を掘り返す
その様子を見ながら、リーリンは今の今までレイ
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