ターン23 吸血美女と5000年の負の歴史
[17/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
500年も生きてないような吸血鬼ごときに、後れを取るなんてことはない。
「僕のターン、ドロー………さあカミューラ、自分の人生にお別れは言った?チャクチャルア、攻撃!」
「かかったわね、トラップを……」
「もう一回言わせてもらうけど、それはどうかな?チャクチャルア、第4の特殊効果!このカードは相手に直接攻撃ができる!」
「なんですって!?」
「これでとどめだよ、ダイレクトアタック!ミッドナイト・フラッド!」
地縛神 Chacu Challhua 攻2900→カミューラ(直接攻撃)
カミューラ LP2800→0
ライフの無くなったカミューラの体が、風になって消えていく。そして彼女がすっかり消えた瞬間、なにやら地響きがした。見ると、あれよあれよという間に館が崩れてきている。く、ここは湖の上、下手したら沈んでっちゃう!
「夢想、逃げるよ!」
「う、うん!」
そう言ってまだ気絶したままの翔を背中に担ぎ、さっさと来た道を戻りだす………前にカミューラがさっきまでいた場所に引き返し、なぜかまだ人形のままのカイザーを拾い上げる。そのまま脱出しようとしたその時ひときわ大きく館が揺れ、天井が僕と夢想の間に落ちてくる。全力で走り抜ければまだ間に合ったのかもしれないけど、慌てて後ろに飛びのいてしまったのがまずかった。………通れねえ。
「清明!?」
砂埃の向こうから夢想の声が聞こえてくる。というか、まだそんなところにいたのか。さっさと逃げないとそっちまで危ないってのに、全く何してるんだか。そんなことを考えてると、今度は真横の柱が倒れてきた。
「うおっと危なっ!こりゃ、まずこっちの心配しないとダメかな……?」
自分一人ならまだなんとでもなるんだけど、人形カイザーと翔を抱えながらってとこがなんともマズイ。これだけで難易度が一気に跳ね上がってる。どうしよう、と思ったけど特に何も思いつかないので大人しく相談してみることにする。
「チャクチャルさん、どうすればいいと思う?」
『「ア」の一文字ぐらいわざわざ略さなくても………まあ、いくら今の貴方でも正面突破は難しいだろうな。そうだな、私の力を応用すればある程度精霊としての力を持ったカードなら実体化させることができるはずだ』
「なにそれすごい」
なんというかもう、人間飛び越えちゃってるね。いやまあ、リアル死者蘇生やらかした時点で人間やめてるって言われたらそれまでだけど。
「でさ、具体的にはどのカードならできそう?」
『ふむ………霧の王だな。さすがに愛着がこもっているだけのことはある。正直、私が手を貸さなくても放っておけば実体化できるだろう』
「ホント!?」
『うむ』
嬉しいなあ、ありがとうマイフェイバリットカード。早速デ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ