ターン23 吸血美女と5000年の負の歴史
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「痛てて………」
目が覚めると、知らない天井があった。どうやら、どこかのベッドに寝かされてるらしい。そうだ、ダークネスと闇のデュエルして倒れちゃったんだっけ。きょろきょろと辺りを見回してみると、どこかで見たような気がするイケメンさんが隣のベッドで入院中だった。えーっと、確か……この顔は………と、また意識がぼやけてきた。
「アニキ、清明君が!」
「おう、ついに起きたか!」
そんな声が聞こえてきた気がするけど、これ以上はもう体が持たない。全身を支えることができなくなってもう一度ベッドに倒れこみ意識が消える寸前、隣の人が誰か、ようやく思い出した。
「(確か、明日香の兄ちゃんで……吹雪さん、とかいったような……)」
行方不明の人が何でここに、なんてことを考える余裕は、全くなかった。おやすみなさい。
「寝過ごしたぁっ!!」
『やかましいわぁ!!』
慌てて跳ね起きた瞬間、自分の右手に全力で殴られた。多分、というか間違いなくユーノの仕業だろう。いったいなあ。
「というかユーノさんや、今何時?」
『午後9時34分7秒、いや8、9、10……』
「もういいや、あんがと。今日のテストどーしよ、こんな成績じゃ退学になっちゃうよ!」
『オーケーわかった、入院中にしちゃずいぶん調子よさそうじゃねえか。寝ぼけて跳ね起きるぐらいならまだ余裕あるな』
へ?だって今日はテストの日……そこまで考えたところで、いろんな人が一斉に近づいてきた。
「ついに起きたのか、清明!」
「もう大丈夫ッスか!?」
「よかった……!」
えーと、これなに?なんだかみんな、すごく喜んでるんだけど。特に十代と夢想の笑顔っぷりがハンパなく眩しいです。僕が寝過ごしたのがそんなに嬉しいですかそーですか。そんな調子で人間不信に陥りかけた時、どうしようもねえなといった感じのユーノが明らかに馬鹿にした顔で一言つぶやいた。
『ヒント、ダークネス』
「あ、思い出した。えっと……おはよ、皆。心配かけてゴメン。そーいえばさ、なんで吹雪さんがここにいるの?」
「貴方がデュエルしたあのダークネス。彼は、闇の意識に乗っ取られた兄さんだったのよ」
「明日香……」
そうと知ってたら、と言いかけてやめた。そうと知ってたら、僕に何ができたってんだ。あのデュエルはわざと負けてたと?いや、実際僕一人じゃ負けてたけど。僕だってせっかく取り戻した命、もう一度失うなんてまだしたくない。じゃあ、どうあろうと全力で行くしかなかったじゃないか。そんな思い空気を振り払ってくれたのは、悪いニュースと共に飛び込んできた隼人だった。
「大変なんだな!今、クロノス教諭が湖で闇のデュエルを!」
「今すぐ行こう」
大体、クロノス先生は七星門の
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