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第六十話 剣の一つの究極は――
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!」

その言葉を聞いた前衛陣は改めて持っていた盾を構えてソレイユの攻撃に備える。それを見たソレイユは――

「甘いなぁ」

瞬時にサラマンダーとの距離を詰め、ニヤリと笑って言った。そして、ソレイユは盾を構えた三人のサラマンダーを間合いに納めると、大きく一歩踏み込み抜刀していた刀を左下から切り上げた。
当然、それを盾で防ぐサラマンダー。しかし――

「その程度でおれの剣を防ぐことは無理だ」

その言葉の直後、右端のサラマンダーがポリゴン片と化した。何が起こったのかわからないといった表情でリメインライトとなった。隣にいたサラマンダーも後ろで魔法を使用していたサラマンダーも、そして味方であるはずのキリトたちもソレイユのしたことに理解が追い付いていなかった。

「隙だらけだぞ」

「・・・ひぃっ!?」

そして、今度は右下から隣にいたサラマンダーに斬りかかった。咄嗟に盾を構えるサラマンダーであったが、虚しくもそれはソレイユには通じなかった。グラスが砕けるような音を残し、また一人リメインライトと化した。
盾で防いだにもかかわらず、なぜリメインライトと化すのか、その場にいる全員がわからず驚愕している。そこにソレイユの声が響いた。

「いやー、出来てよかったわ。優秀だな、まったく」

褒めているのか呆れているのかよくわからない言葉を述べるソレイユ。しかし、今ここにいる全員にとってそれはどうでもよかった。

「な、なにを、した・・・」

後ずさりしながら残った前衛のサラマンダーはソレイユに聞いた。それにソレイユは笑みを浮かべながら口を開いた。

「“剣の一つの究極は刀を己の一部とすること。そして、さらなる至高は己と刀が一つになる境地”。ある有名な剣術家が残した言葉だ。刀身一体とはよく言ったものだな。まぁ、お前らに言ってもわからないと思うがな」

皮肉気に笑うソレイユ。そして、盾を持った最後のサラマンダーを容赦のかけらもなく斬り捨て、ソレイユは後方へふり向き言った。

「んじゃ、あと頼むわ。キリト君」

ソレイユの向いた先にはグリームアイズに似た悪魔がいた。



あれから十分と経たずにサラマンダーたちは全滅した。しかし、リーファが相手の情報を聞き出すために尋問要員を一人だけ確保しようと、最後に残ったサラマンダーを食おうとしていたキリトに待ったをかけた。

「さぁ、誰の命令かとか色々はいて貰うわよ!」

「こ、殺すなら殺しやがれ!」

「この・・・」

その様子をソレイユはメニュー画面をいじりながら横目で見ていた。なかなかはく気配を見せないサラマンダーだったが、悪魔と化していたキリトが黒い霧に包まれると元の菅とに戻ったキリトが現れた。

「いやあ、暴れた暴れた」

のんびり
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