暁 〜小説投稿サイト〜
ドン=ジョヴァンニ
第一幕その二
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
金の装飾を着けている服を着た端整な若者も一緒だった。
 髪は薄茶色で後ろに撫で付けている。気品のある顔で細い。目は穏やかな光を放っていてまるでギリシア彫刻を思わせる面持ちだが全体的に彫がありゲルマンのそれを思わせる。そうした彼がその手に剣を持ってアンナと共にやって来たのであった。
「さて、ドンナ=アンナ」
「はい」
「御父上はここで殺されたのですね」
「そうです。ドン=オッターヴィオ」
 アンナはここで彼の名を呼んだ。
「あの破廉恥な男によって」
「貴女を手篭めにしようとしただけでなく御父上まで殺すとは」
 ドン=オッターヴィオはもう怒りを隠せなかった。その手に持っている剣も今にも抜きそうである。どうやら中々激情家であるらしい。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ