第十二章 連続暴行魔
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です。」
「俺にまかせろ。1時間後どこかで待ち合わせよう。」
駅前の喫茶店を指定した。石井はそこに早めに行くことにした。見張り所を探して午前中いっぱい歩き回り脚が棒のようだった。その時、その日4度目の地震が石井の脚を止めた。一歩一歩、不気味な現実が忍び寄る気配がした。
コーヒーをすすりながら、石井は死と生まれ変わりついて考えた。石井は一度死を覚悟したことがある。体からドッ、ドッと心臓の鼓動と共に血が湧き出ていた。このまま死ぬかもしれないと思ったのだ。次の瞬間、石井は強烈な恍惚の中にいた。えも言われぬ悦楽が体全体を包んでいた。
これは担当医師に言わせれば、脳内麻薬物質が大量に放出されるからだそうだが、、この体験は死に対するイメージをがらりと変えてしまった。死は状態の変化の一過程に過ぎないと誰かが言ったが、まさにその変化の一過程に入り込んだ、そんな印象をうけたのだ。
スエデンボルグは輪廻転生を否定している。しかし、石井はこの体験により輪廻転生を受け入れた。その後、かのエドガー・ケイシーに乗移る霊が輪廻転生を語っていることを知り、それを確信するに至ったのである。
輪廻転生のリーディングは、病気の処方箋であるフィジカルリーディングに対し、前世に照らして今生を如何に生きるべきかを教示したライフリーディングと呼ばれるものである。ケイシーは同じ人間に何度もライフリーディングを行っているが、その本人に数年前に語ったのと同じ、常に一貫した前世を語って、その生き方に助言を与えたのである。
ケーシーは言う。「肉体の世界、宇宙的世界、幽界の三者は一体である。」と。これは、「肉体の世界」と「幽界」について説明するなら、この世もあの世も何ら変わりはなく、死を断絶ではなく生の連続とし、この二つは一体だという意味だろう。
次いで「宇宙的世界」とは他の銀河系から地球に転生する者もあり、地球的に見れば「肉体の世界」と「幽界」とは別の世界ということになる。これはスエデンボルグも同じ見解をとっていて、地球には他の銀河系から来ている人がいると認めている。
そして魂は「物質界に現されている宇宙緒力の創造エネルギーと一つになるまで、その一体性の中に留まらなければならない」と説く。つまり「肉体の世界」、「宇宙的世界」、「幽界」の三者のどこかに生まれ変わり、そこで成長し、魂を磨き、天に戻る(宇宙緒力の創造エネルギーと一つになる)よう努力すべきだと言う。
まさに、スエデンボルグの天界への道と同じことを、つまり魂の成長を説いている。スエデンボルグは輪廻転生を否定しているが、ケーシーは輪廻転生を何度も繰り返すとし、その中で魂を磨くことが生の目的であるとしているのである。
一つ気になるのが、ケーシーの「物質界に現されている宇宙緒力の創造エネルギーと一つになる」という言葉
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