番外編
番外編4:隊舎防衛戦
第3話
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シンクレアは,通路をガジェットに向かって駆け抜けて行く。
先頭のガジェットまであと数メートルに迫ると,強く床を蹴り,
魔力の刃をガジェットに向けて叩きつける。
(よしっ,これで1機!)
床に着地したシンクレアは,インビンシブルを振り抜いた勢いで,
重心を低く構えると,爆発したガジェットには目もくれず,
隣のガジェットを横殴りに切りつける。
《背後にガジェット1機です》
シンクレアはインビンシブルの声に反応して,踏み込んだ右足を軸に
180度回転すると,目の前のガジェットを叩き斬る。
《おみごと!》
「そりゃどうも」
感嘆の声を上げたインビンシブルに短く答えると,シンクレアは
インビンシブルを構えなおす。
再びガジェットの群れに向き直ると,10機を超えるガジェットが
迫ってきていた。
「うーん。本当に突破できるのかな・・・?」
《可能だと思います》
「インビンシブルは楽観的だね」
そんな会話を交わしている間にも,1機のガジェットを破壊したものの,
さすがに手数が続くなってきたため,シンクレアはバックステップで
ガジェットから一旦距離を取る。
「隊舎はどうせ放棄するんだから砲撃で多少壊してもいいよね」
《ですが,シューティングモードに転換するには距離が足りません》
「インビンシブルの言うとおりだけど・・・」
その時,シンクレアの背後から1発の弾丸が飛来し,シンクレアの脇を抜け,
1機のガジェットを爆散させた。
シンクレアが背後を振り返ると,ヴァイスが親指を立てて笑っていた。
[助かったよ,ヴァイス]
[援護するって言いましたからね]
シンクレアもヴァイスに向かって親指を立てると,表情を引き締め
背後に迫るガジェットに切りかかった。
そのころ,隊舎の上空ではシグナムとヴィータが増援のガジェット編隊との
戦いを続けていた。
2人とも,魔力消費が激しく厳しい戦いを続けていたが,増援部隊のうち
半分ほどのガジェットを破壊し,ようやく終わりが見え始めていた。
ヴィータは,目の前に迫ったガジェットにアイゼンを振りおろして破壊すると,
小声でつぶやく。
「・・・くっそ・・・,また増援が来たら今度こそアウトだぞ・・・」
そして,小さくため息をため息をつくと,次のガジェットに向かった。
シグナムもまた,長い戦いで激しく疲弊していた。
レヴァンテインを振りガジェットを破壊していくが,その動きには
戦闘開始当初の精彩を欠いていた。
ガジェットから放たれたエネルギーの塊をレヴァンテインで受け止めると,
隊舎の方を一瞥する。
「・・・これではじきに限界を迎えるな・・・」
シグナムは消耗が
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