五話
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を浮かべるサヴァリスはベヒモトの表面に浮かぶ剄に気づく
その名は刃凱。反対側に居るカルヴァーンが、一片たりとも逃がさぬと思いでもしたのか、それはベヒモトの体の周囲を覆ってい、それだけのことをしているというのに、なんら衰えも見せぬ剄を武器に込めたカルヴァーンが視界に入る
(有りがたい、これは周囲が覆われていればそれだけ威力を増しますからね)
千を超すサヴァリスの口が開かれる
先にみせたリンテンスは、あれだけの事をして見せたのだ、情けないものは見せられない。その興奮が収まらないまま、全力を持って技を放つ
???外力系衝剄変化・ルッケンス秘奥 咆剄殺
分子構造を崩落させる振動波が、放たれる
現在のルッケンスにおいて、自分を除き、誰一人として体得することが出来なかった秘奥を二つ同時に発動させたサヴァリス。ただ莫大な剄を持って叩きつけ、破壊を招いたカルヴァーン
刃凱によって覆われたことにより、その衝撃は外に漏れることなく内へと向かい、吹き荒れる膨大な頸がベヒモトの体を討ち崩す
奇しくも、リンテンスと同じく十秒前後。その時間を持って技が解かれ、二人の体は自然落下によって外縁部へと墜落する
そうして吹き荒れる灰色の粒子が大気を覆う中、ベヒモトは一片の塵も残さぬまま、その姿を消した
「???」
余りの光景に言葉が出ない
あれだけの巨体を完全に内に収め、光以外の何物も外に出さぬ球形の結界
千もの数による衝撃波の同時崩落攻撃
周囲一帯を覆い切り、本来技ですらないものを技にまで押し上げた絶無の一撃
その異常さが分かるからこそ言葉が出ない
一般の武芸者がどれだけ血汗を流し、あがこうとも、足元を見ることさえおこがましい光景がそこに合った
渦巻く剄が終わり、宙に浮いていた二人の姿が下に落ちる頃には、あれだけの巨体を誇っていた姿は既に無く、僅かな灰色の空気をそこに残すのみ
そして僅かに時間をおき、汚染獣撃退の報が流される
それを聞きながら、無意識に力の入っていた体の力をレイフォンは抜く
「……凄い」
やっと出てきた言葉がそれしか思いつかない
余りの光景に、最近段々と尊敬の念が薄れてきたサヴァリスを、思わず見直してしまうぐらいに感動した
そして見た光景を忘れぬ内にと、剄を巡らし、見た技を再現する
まずは刃凱。遠目に見てとった剄の流れを再現する
まだ余りおぼつかないが、自分の周りを覆うように粘性を持った剄が現れる
次に千人衝
自身を流れる剄を意識し、見た流れを持って再現する
そして現れたのはやや形の精彩を欠いた自分の姿
流石に秘奥と言われるだけの事はあるのか、一度ではとても無理である
元々
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