五話
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らも、二人はベヒモトを潰し続け、その身を辺りに散らし続ける
「この戦いには飽きてきたのは俺も同様だ。そろそろ終わりにしたい。二十四万二千三百秒。こいつの食欲につきやってやるのは十分だ」
「何か策でもあるのか?」
会話の最中も戦闘は続いている
ベヒモトの姿は出現当時から変わらず、天剣が三人がかりで進行をとどめることしか出来ない。サヴァリスならず、そう思っていたカルヴァーンは聞き返す
「よく見ろ。規模の差に感覚をやられたか? それともお前らの目は節穴か? 僅かだが縮んでいる」
その言葉に驚き、改めて敵を見直すが違いがある様には見えない
「完全には復元できていないのだろう。技を放つたび、コンマ以下だろうがいくらか破壊することの成功している」
「よく気がつきましたね」
「それだとしても、長い話だ」
その話を聞き、そう二人が感想を言う
「最後まで話を聞け馬鹿ども。やつが復元不可能な攻撃とは威力という話ではない。必要なのは点では無く面による攻撃。今までの攻撃は威力では十分だろうが、それがベヒモトという物質の集合体に及ぼす破壊という意味では、まだ足りていなかったということだ」
「ああ、もしかしてベヒモトは群体生命体とでもお考えで?」
「確かにそれならば説明がつくな。細胞かそれ以下のサイズによって構成されているのだろう。ならば、あの自爆にも説明がつく」
リンテンスの説明に、二人が納得を見せ、その上でリンテンスは言葉を続ける
「面による、全体への短時間の超重圧攻撃でベヒモト全体を圧死させる。それぞれ最大の剄を持って技を放て。初撃を俺が放つ。……準備に十秒以上かかるとは言わんだろうな」
あからさまな挑発を持って放たれる言葉に、サヴァリスは心が躍る
「では、始める」
無言を肯定と取ったか、その言葉と同時に破壊が始まる
???外力系衝剄変化 風烈剄
???外力系衝剄変化 渦剄
荒れ狂う剄により、残骸が外に出され、外縁部の空気が清浄化される
その間に準備が終わったリンテンスにより、ベヒモトは鋼糸の檻によってあまさず閉じ込められる
???操弦曲・崩落
音さえも逃さぬ密室により、全ての衝撃が内部へと向かい、ベヒモトを潰しにかかる。汚染獣の悲鳴さえも外に逃すことは無く、その威力は漏れ出る光からしかうかがえない
おおよそ十秒でもって一時的に剄が尽き、解かれた檻から一目でわかるほどにその体積を減らしたベヒモトが落ちてくる頃には、既に二人は動き出している
???活剄衝剄混同変化・ルッケンス秘奥 千人衝
二人、四人、八人、十六人、三十二人、六十四人……僅か数秒で、その名の示す千を超すサヴァリスの姿が現れ、右半分を覆う
空中に漂い、壮絶な笑み
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