五話
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分でも使うことが出来た
少しでも使える技は多いほうがよく、サイハーデンの技を封じた今の自分では特にそれが重要なので、今回も何か無いかと目を凝らして見ている。それに
(なんとかしないと、そろそろサヴァリスさんがなぁ)
ここ最近のことを思い出すだけで涙が出そうになる
?????
『やあ、レイフォン・アルセイフ。今度は逃がさないよ』
『天剣で無い君に避けられるたびに、自分の未熟を思いしれされるよ、レイフォン・アルセイフ』
『やあレイフォン。今度こそ殺し合おうか』
『はは、いつも同じ手で逃げられると思ったかい?』
『やっと剣を抜いたねレイフォン。さあ、やろう』
『これも避けるのかい? ふふふ、楽しいねまったく』
『では、また今度だ』
『やあ、レイ??????』
?????
「僕が何をした!!」
つい、そう叫んでしまう
一回目の街中での遭遇以来、事あるごとに追っ駆けられて殺されかけること十数回
回を重ねるごとに自身の技術が無駄に上がって行き、その度に相手であるサヴァリスに喜ばれるのが悲しかった
あんまりにも会うものだから敬称では堅いと言われ、名前で呼ぶようになり、挙句には天剣相手に剣を向け技を放ってしまいもした。無論、喜ばれたが
殺剄などの技術も上がったため、会う回数は有る程度減ったが、少しでも力は欲しいのだ。主に逃げる方面で
なぜ、汚染獣以外との戦いで死を覚悟しなくてはいけないのか
そんな思いを抱きながら、なぜだか滲んできた視界で観戦を続ける
「あれが老成体。たしか名付きだったかな。今まで見た中で一番大きい」
それに恐らく、恐ろしく強い
天剣が三人がかりで三日かけているというのに、未だ倒せていない現状がそれを証明する
そんな事を思いながら見ていると、三人の様子が変化した
ただでさえ膨大な剄が、今まで以上に膨れ上がり、そして精密に各々の中で研ぎ澄まされ、放たれようとしている
恐らく勝負に出るのだろう。その為の全力の一撃
決して見逃しはしないと、レイフォンは意識を集中した
「らちが明かんな」
そう、カルヴァーンが呟く
その声に疲労の色などは一切なく、呆れたような色がにじんでいる。三日三晩戦い抜いた程度で疲れるような程度では、天剣になど相応しくは無い。だがそれでも、それだけやって成果が見えなければ多少は嫌にもなろう
だが、そんなことはどこ吹く風と、高揚はすれど減衰はしない気持ちのままサヴァリスは技を振るう
「これだけ楽しいというのに。僕の邪魔はしないで下さいよ」
「あいにくと、お前ほど戦闘を楽しむ気は無いのでな」
「それはもったいないですね」
そう会話を続けなが
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